なんで鉾田市は消防団が多いの?データで知る鉾田市【ほこたワガママLab2期#03】
茨城県鉾田市にて、地元で新しい挑戦をすることに興味がある小学生、中学生、高校生、大学生のみなさん向けのアプリ開発プログラム「ほこたワガママLab」が始まりました。
ほこたワガママLabでは、鉾田市にゆかりのある若者の皆さんと一緒に、地域で暮らす人たちの"ワガママ”を叶えるアプリをつくる挑戦を通じて、地域に変化を起こすきっかけをつくりたいと考えています。
2023年1月から3月にかけて実施された第1期ほこたワガママLabから、さらにパワーアップした第2期がはじまります。
今回の記事は、2023年11月7日にオンラインで開催したほこたワガママLabワークショップ第3回目の様子についてレポートしていきます。
鉾田市を知る
鉾田市の課題を見つけるためには、まず現状を知ることが大切です。今回は、鉾田市まちづくり推進課の新堀さんから鉾田市の現状についてのお話をお聞きしました。
まず、安全についてです。
消防団は83分団あり、団員は1178人います。鉾田市の人口が約4万6千人であることを考えると、かなりの割合で消防団員がいることがわかります。
ここで参加者から、消防団は年々減っているのではないかという質問がありました。実際その通りで、新しく消防団に入る人がいなくて、減少傾向にあるそうです。しかし、もともと消防活動が活発であった地域性から今も割合が高くなっています。
消防活動が活発である理由としては、自営業の方が多いことがあります。自分の地域は自分で守るという意識が鉾田で受け継がれています。
次に、空き家についてです。
市内の空き家総数は2,847棟です。地区ごとの割合は、大洋地区が81%を占めています。
大洋地区は、バブル期に”サラリーマンでも持てる別荘”として、乱開発がされ、小さな家がたくさんできました。その家がそのまま放置されて、空き家になっているそうです。
大洋地区に住んでいる参加者もいましたが、これほど空き家が多いことは知らず驚いていました。
次に、教育についてです。
鉾田市の学校は、合併当初は小学校20校、中学校3校、高校3校でしたが、現在は小学校7校、中学校5校、高校2校です。
出身の小学校が統合によってなくなってしまったという参加者もいました。学校がなくなる寂しさは感じるものの、教育がさらに充実しているのだろうなという安心感も感じると言っていました。
使わなくなった校舎は、耐震強度があるものに関しては別の施設として再利用している校舎もあります。しかし、校舎を壊すだけでも1億円以上のお金がかかるため、全ての校舎を有効活用できているわけではないという問題があります。
タブレット1人1台に関しては、コロナ前に予算をとって対応していたため、県内でも随一の早さで整備できました。デジタルを用いた教育は早くから取り組まれています。その一方で、学校にデジタルが得意な人が少ないため、タブレットを活用できていない現状もあります。
次に、医療についてです。
鉾田市内で入院のできる病院は2つだけです。鉾田市民の一人当たりの医療費は茨城県内で最少で、これは総合病院が近くにないためだと言われています。
病院に行かない理由としては、病院嫌いというよりは、自営業で仕事をしないといけないから病院に行かないという人が多いと予想されます。
最後に、農業についてです。
鉾田市は日本一の野菜の産地です。それに伴って、外国人技能実習生の受け入れが進んでいます。現在は3006名の外国人技能実習生がいて、主に農業に従事しています。
参加者からは、自分の地域でも外国人技能実習生を見かけるが、日本語が喋れない場合は生活が大変そうだという声もありました。
鉾田市の現状を知り、なぜなのか考えることで、本質的な課題が見えてきます。
誰のどんな課題を解決したい?
ここからはチームに分かれて、アプリを用いて解決したい課題を考えていきます。
なぜ自分がやるのかということも含めて、たった1人を思い浮かべながら解決したい課題を考えました。
今後は、たった1人の課題をさらに深掘っていき、アプリとして形にしていきます。次回は11月14日(火)18時からオンラインで開催されます。
ほこたワガママLabでは、いろいろなことに興味がある方にご参加いただきたいと思っています。鉾田市のことを知りたい、取材をしてみたい、地元の人とつながりたい、アプリをつくってみたい、何か新しいことに挑戦してみたい、などなど。
一緒にほこたワガママLabの活動をする仲間を随時募集中です。
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