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ナラタビ⑦金魚の街の本屋さん
旅の最後の最後。
どうしても行っておきたい本屋さんがあった。
奈良から近鉄線を乗り継いで20分ほど。
「大和郡山」という街にその本屋はある。
郡山というと福島県が思い浮かぶけど、大和郡山は金魚とお城の街として有名なんだそう。
時間の都合上、お城の方には行けなかったけど、
金魚の気配は町中の至る所で感じられた。
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しばらく歩くとお目当ての本屋「とほん」さんが見つかる。
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このお店は会社の先輩がお勧めしてくれた。
先輩のお嬢さん(関西の大学に通っている)が好きな本屋なんだとか。
関西の本屋というと恵文社やホホホ座など京都のお店が浮かぶけど、
奈良にもこんな素敵なお店があったとは。
実家が本屋で、学生時代は本屋でバイトし、本屋巡りも大好きなわたし。
自分の中の良い本屋さんの定義は、シンプルに読みたい本があること。
それは探していた本が置いてあるということよりも、潜在的に自分が求めていた本に出会えるということ。
だからお店の規模は全く関係ない。
実際にこの小さなお店では私が読みたい本が沢山見つかった。
今日は思い切って読んでみたい本を遠慮なく大人買いしよう。
そう思って気になる本を次々手にとる。
もはや宝探しのような気分。
普段は電子書籍も利用するし、事前にAmazonのレビューをチェックしたりして購入を検討する。
でも今日は直感に従うと決めたから、余計なことは考えない。
本を手に取ってこんなにわくわくするする気持ちは久しぶり。
選ぶ本で今の自分の心境や心の奥底で求めているものが分かるのも面白い。
そんなこんなで合計5冊の本をお買い上げ。
購入した本の内容については別途触れる予定だけど、
直感は正しかったと思える素敵な本ばかり。
お気に入りの本に触れ、ページをめくり、自分の本棚にそっとしまう幸せは電子書籍では決して味わえない。
とほんを出た後、駅に向かう道を遠回りしてブラブラする。
なんだろう、なんだか懐かしくて色々ちょうど良い感じの街。
この日は春みたいに暖かい日だったからか、空気が柔らかくて居心地がいい。
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駅前にはレトロな雰囲気の喫茶店やら、美味しそうなコロッケ屋さんやら。
なんとも味わい深い雰囲気が漂っている。
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電車まで少し自時間があったので、我慢できず駅前のコロッケ屋さんでコロッケとミンチカツを買い食い。
思いのほか美味しくてあったかくて不意に感動してしまった。
いつかこんな街に住んでみたい、とふと思う。
旅の最後に思いがけない収穫だった。
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