闇雲に"ストレッチ"していいのか?
前回の記事では、「姿勢と痛み」について書かせてもらいました。
https://note.com/irodori_20/n/n142596cffc4f
今日は昨日の続きとして、モーメントの話からストレッチの話まで繋げていきたいと思います。
よく現場で、、
選手:◯◯が痛いんですけどどうしたらいいですか?
コーチ:そこの筋肉が硬いからしっかりストレッチしといて。
選手:わかりました。
…と言ったやり取りが多い印象ありませんか?
本当にそこは伸ばしていいの?と思う事があります(自分にも言い聞かしています)。
その説明をモーメントの話からまとめていきたいと思います。
外部モーメント・内部モーメント
・外部モーメント:外力(重力・床反力など)によって形成される力
・内部モーメント:筋・腱の張力によって形成される力
この写真のように、床反力ベクトルが各関節のどの位置を通るかによって外部モーメントは変わってきます。
例えば、床反力ベクトルが足関節の前方を通ると、外部モーメントは背屈モーメント(関節モーメント)が働きます。
その場合、内部モーメントは底屈モーメント(下腿後面筋・腱の張力)が働きます。
このように外部モーメントによって内部モーメント(筋・腱の張力)も変化してきます。
ストレッチすべき部位とは?
下の写真をご覧下さい。
"床反力ベクトル"と"モーメント"から考えると伸張筋と短縮筋が理解しやすいです。
ただ、下の写真のように股関節の影響により、骨盤の傾きが変わると伸張筋と短縮筋が入れ替わる事もあります。
姿勢戦略により元々伸張筋であるにも関わらず、さらにストレッチで伸ばす事が果たして最適なのか?と自分自身もよく考えて選手に伝えるようにしています。
①リアライン相:マルアライメントを招く原因をつくらない為に組織間の滑走性や関節周囲の組織の柔軟性を高める相である。
②スタビライズ相:良好な関節運動とアライメントを強固に保持できる筋力および筋活動パターンを獲得するための相である。
③全身運動においてマルアライメント再発の原因となる動作の修正を行う。
上記の「相」は私がアプローチする上で意識している事です。
あくまでも上記の説明が全てではなく、一つの考え方として理解して頂けたら幸いです。
本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。