その契約結婚 喜んでお引き受けいたしますわ!|漫画『無能才女は悪女になりたい ~義妹の身代わりで嫁いだ令嬢、公爵様の溺愛に気づかない~ 』
原作小説の感想はこちら。
伯爵令嬢のエイヴリルは、早くに母親をなくし、後妻としてやってきた継母と同じ歳の義妹・コリンナに使用人同然の扱いをされて育った。
義妹が仮面舞踏会で婚約者のいる男性と一夜を過ごし、その男性の婚約者がエイヴリルたちアリンガム伯爵家が融資を受けている大富豪の令嬢だった為、大富豪の怒りを買ったアリンガム伯爵家は、すぐに借金の返済を求められた。
正にその通りで、エイヴリルの結婚相手は辺境の地に住む好色家の老いぼれランチェスター公爵閣下。
しかし、エイヴリルは内心喜んでいた。
だって、この家を出るのが夢だったから。
辺境の地、と聞いていたのだが、エイヴリルがやってきたのは王都のお屋敷。
しかもエイヴリルを出迎えたのは好色家の老いぼれ公爵閣下ではなく ――容姿の整った青年 ――代替わりをした、ディラン・ランチェスター公爵だった。
エイヴリルは、公爵がどう見ても自分より少し年上なだけなことに、がっかりしていた。
しかも、辺境の地でのんびりできると思っていたのに、実際は王都のお屋敷だ。
これで、「好色家の」という部分が事実なら、脱走一択だな、と密かに考えていたところ。
契約結婚の条件は、結婚期間は屋敷の中で好きに過ごし、3年後は十分な資金をもらえるというもの。
あの伯爵家を出られただけではなく、その後の生活にも心配なく自由になることが出来るのだ!
こんな自分に都合の良い契約があっていいのだろうか。
と、さっさと契約書にサインをするエイヴリル。
しかし、エイヴリルは世間で噂されるような悪女ではない。
仮面舞踏会にも行ったことはない。
エイヴリルが本当は悪女ではないと知ったディランが契約をやめると言い出したら、3年後の自由な生活は約束してもらえないかもしれない。
悪党一家の愛娘の作家さんかぁ!
著者は 轟斗ソラ
女性向け、少女漫画を中心に活動されている作家さんです。
『悪党一家の愛娘、転生先も乙女ゲームの極道令嬢でした。~最上級ランクの悪役さま、その溺愛は不要です!~』は読んだことがあります。(1巻がKindleUnlimitedで配信中。2024-08-29現在)
キレイな絵を描く人だな、と思っていたけど、本作でも動くエイヴリルが可愛いー!
原作者は 一分咲
本作は同名小説のコミカライズ。(1巻がKindleUnlimitedで配信中。2024-08-29現在)
出版社は KADOKAWA
掲載誌・レーベルは FLOS COMIC
発売日 2023年10月
既刊2巻。連載中。
コミカライズ版はクリスに注目すべし!
コミカライズも原作同様面白いし、轟斗ソラさんの絵は安定していて、とっても可愛い。
エイヴリルが“見える”とこんな感じなのね、ってのが最初の印象なんですけども。
とにかく、口以上に表情も豊かなエイヴリルが可愛い。
次に目に入るのがね。
ディランの側近のクリスだったんですよ。
いや、ディランの方がキラキラの王子様風なんですけどね(ってか公爵なんだから、血筋的にはほぼ王子様なんでしょうけどね)。
クリスはディランみたいにキラキラしくはないんだけど、普通っぽいのが良い!
そして、普通っぽいけど、エイヴリルには頼れる優秀な人なんだけど。
ちょっと意地悪だったりもして、そこも良い!
エイヴリルがお茶会のドレスとアクセサリーを見に行った時にクリスも同行しているんだけど。
ねえ、何、そのジャケットに袖を通さずに羽織るスタイル(興奮)。
何か、架空とはいえ実際のどこかの文化でそういうのあるのかな、とか調べてみたけどわからなかった。
なぜ!
なぜ袖を通さない!
私の中の厨二な乙女心が刺激されてしょうがないじゃない!!!
最初、ちょっとワケがわからなくて何度も見直しちゃったけど(笑)。
ストーリーにほぼ触れていない感想ですが。
それは元々ストーリーが面白いし、コミカライズの技術も確かなので、原作の印象のまま楽しめます。
だから、こそ!
キャラクターが生き生き動く姿を楽しんで!