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何もかも不思議と 懐かしい|漫画『軍人婿さんと大根嫁さん』第3巻


これまでの感想はこちら。


基地にいる誉さんから花ちゃんに手紙が届いた。

来月当地にて 軍旗祭が催されます よろしければ いらっしゃいませんか

『軍人婿さんと大根嫁さん』第3巻 

遠距離で暮らしている二人は、軍旗祭に花を招待する誉の手紙で再会を果たすことに。

「……とっ… …都会じゃあ…」

『軍人婿さんと大根嫁さん』第3巻 

都会の華やかさに戸惑う花。

街も人も 村とは大違いじゃ …誉さんはこういうところの人なんか…

『軍人婿さんと大根嫁さん』第3巻 

都会での生活を見て、花は村との違いを感じ、少しの不安を感じ始める。

馬を見たくて、騎兵連隊の行進を観ようとする人混みをかき分けて、開けた花の視界の先には

「おっ 見てみぃ あの将校さん 役者みたいに 男前じゃのぅ!」

『軍人婿さんと大根嫁さん』第3巻 

村では見たことのない凛々しい姿の誉さんの姿が。

誉さんが取ってくれた宿に戻った花は、昼間の光景を思い出して、結婚相手が自分で良かったのか、村での生活は本当は退屈なんじゃないだろうか。

そんなことを考えながらウトウトしていた。

「ああ 起こしてしまいましたか」

『軍人婿さんと大根嫁さん』第3巻 

花が目を覚ますと、そこには誉さんの姿が。

さっきまで考えてた不安のままに、村の良いところを列挙する花。

そんな花を抱きしめて、誉さんは

「…子供なのは俺の方です 毎日 手紙を読み返して 貴女に会いたくて 正月が来るのを待てなかった
だからあんな手紙で貴女を呼び出した それから毎日指折り数えて 貴女に会える日を
――家に帰る日を」

『軍人婿さんと大根嫁さん』第3巻 

と、告白したのだった。


誉さんが人らしくなってきた 

誉さんが帰ってきて、花ちゃんとそりすべりをするシーンも爽快感があってよかったけど。

一番印象的だったのは誉さんが脱走しようとした新兵に干し芋を渡すシーン。

表情からは伺えなかったけれど、もしかしたら誉さんも全てを捨て花ちゃんのいる村に帰りたかったのかなって。

それはさすがに深読みしすぎかもしれないけど。

誉さんが故郷という場所を知ったからこそ、出てきたセリフだったんじゃないかな。

それは誉さんがとても人間らしくなってきた証左でもあるけれど。

一方で、これ以上故郷が恋しくなってしまうと軍人さんは続けるのは難しくなってくるんじゃないかな。

今後、誉さんの望郷の思いがどうストーリーに影響していくのかわからないけれど。

この先も伸びやかで穏やかな二人が見ていきたいな、と思う最新刊でした。


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かおり
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