私にできることを少しずつやっていこう|漫画『神作家・紫式部のありえない日常』第4巻
同人作家・紫式部の宮中ライフの最新刊!
貴重な紙を支給してもらって、同人活動(=『源氏物語』の執筆)が出来る、ということで中宮・彰子のサロンに入った紫式部。
これまでの感想はこちら。
4巻は、中宮・定子の兄・伊周が、金峯山詣でに行っている道長の暗殺を企てていると知ってしまった紫式部の弟・惟規からスタート。
とんでもないことを耳にしてしまった惟規は、どうして良いのかわからず、紫式部のところへ相談へ行く。
惟規から話の内容を聞いた紫式部は、動揺しながらも情報を整理し、その場でしたためた文を惟規に渡した。
紫式部から受け取った文を持ち、惟規が向かったのは ――藤原行成のところだった。
惟規から文を受け取った行成は、その内容を確認すると、道長に同行している源俊賢に連絡を取ると言ってくれた。
翌朝。
宮中は、伊周の道長暗殺の噂で持ちきりになっていた。
噂が広まるのが早すぎる。
これは、惟規が話を聞いてしまう前から、暗殺計画は漏れていたのでは…… と紫式部が考えてる間に、道長の暗殺計画は未遂に終わった。
無事に金峯山詣でから帰ってきた源俊賢を出迎える藤原行成。
彼らは初めから暗殺計画に気がついており、それを未然に防げたことを安堵していた。
その時に、行成は俊賢に一通の文を渡す。
それは、紫式部が惟規に託した文だった。
文を見た俊賢は、その内容に驚いた。
紫式部が惟規に渡した文には。
彼女が惟規から聞いた話を元に予測した、道長の暗殺計画の方法、それに対する対応策が書かれており、しかもその内容が事実とぴったり合致していた。
それを書いたのが『源氏物語』を書いている紫式部だと知り、更に驚く俊賢。
俊賢の言葉に同意する行成。
密かに男性たちの注目も浴び初めていることを、当の紫式部はまだ知る由もなかった。
少しずつストーリーが動き始めた?!
紫式部の才能に気づき始める藤原行成と源俊賢。
赤染衛門の彰子サロンへのスカウト。
定子とは違う、彰子の魅力に気づき始め、惹かれ始めた主上。
と、『源氏物語』のことだけではなく、それぞれのキャラクターが動きを見せ始めた最新刊でした。
特に、主上が彰子の良さに気づき始めたのは嬉しい!
定子が魅力的な女性で、主上も彼女のことが好きだったのは彰子も知ってるのよ。
しかし、親の権力争いの果てに定子の代わりに中宮になった彰子が、定子を忘れられない主上や、彼女が残した息子・敦康の為に定子の話を聞き、伝えて、少しでも2人に寄り添おうと努力していたことが実を結んで。
本当に良かったー!
今までは負い目ばかりを感じていた彰子が、少しずつ2人と良い関係を気づいていけると良いな。
そして、男性の間にも広がり始めた『源氏物語』。なのに、藤原公任は……読んでない!
恋仲だったのでは……と、噂されるくらい仲良しだった公任とは、どんな風に仲良くなっていくのかしら。
和泉式部や伊勢大輔の登場も楽しみ!!