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5歳児、チャリに乗る

昨日、マイキッズがチャリ(自転車)に乗った。

自転車の練習といえば、「パパ、絶対に手を離さないでね!」なんて言われるのが定番だろう。分かった分かったとか言いながら、父親は途中でこっそりと手を離す。子どもは支えられているものだと思いながら自転車を漕いでいるが、実は一人で乗れるようになっていたというやつだ。

わたしもてっきりそういう練習を想像していた。ちょうど良い漫画もあったので載せておこう。

そうそう、これ、これである!

ところが、マイキッズは言った。

「ぜったい触らないでね」

え、逆じゃない?なんて思いながら「お、おう」と答え、近くの公園まで向かった。

公園に着くと、ものの15分ほどの練習でペダルを踏むことに成功し、スイスイー……とまではいかないがチャリに乗れた。10秒、20秒とどんどん乗れる時間も長くなった。

感想としては、「え、そんな簡単に!?」だった。家族の一大行事の一つがこうもあっさりと終わってしまうとは。

完。






いや、危うく終わりそうになってしまったが、もう少し続けよう。

種明かしをすると、マイキッズの場合はストライダーに乗っていたことがあっさり乗れた要因である。

ストライダーとはペダルなしの自転車で、マイキッズは3歳のころから乗りこなしている。既にバランスが取れていたので、あとはペダルを踏む動作を覚えるだけだったのだ。

公園に行くまでの道のりも自転車にまたがって、バランスを崩すこともなく地面を足で蹴って進んでいた。自転車が少し重くて大きめのものを買ったので足がつかず転ぶことはあったものの、何度か転んだあとは感覚をつかんで踏ん張れるようになった。

公園についてからは15分ほどで乗り方を覚え、ひたすら走っていた。私はスマホで動画を撮りまくった。

自分自身はどうだったかを振り返る。私が自転車デビューしたのは小学生のころだった。親にではなく、後に初恋の人となる年上のお姉さんに教えてもらった。それこそ「手離さないでよ!」のくだりをやって、気がつけば乗れるようになっていた。小学二年生くらいだっただろうか。

ひとしきり乗ったあと、公園をあとにした。帰り道にマイキッズから「パパは何歳で乗ったの?」と聞かれたので、小学生のころだよと伝えた。

マイキッズは鼻で笑った。

マイキッズはマウント系キッズで、私を下に見ているのである。

今日も公園に行き自転車の練習をした。ブレーキの使い方も覚え、近所のスーパーまで自転車で行った。公園とは違って歩行者もいるし自転車の人もいるので、すれ違うたびにヒヤヒヤとするのだが、マイキッズはなんとかスーパーまでたどり着き、買い物を済ませ、また家まで自転車で帰った。

先週は同人誌を作り、今週は自転車に乗り、来週は何をやってくれるのか。特別なことではなくてもマイキッズは日々成長していて、私の手を離れていっている。

マイキッズの将来が楽しみである。

おわり。



追記
子育て関連の記事もぼちぼち増えてきたのでマガジン化しました。


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ののの@彩ふ文芸部(彩ふ読書会)
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