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世界地図の下書き / 朝井リョウ

朝から読み始めて一気に読了。

面白かったのだけれども、後半、かなり都合よく書かれてるなぁ、と。
同じ映画の同じシーンをあんなに何度も繰り返し見るもんかね、とか。
ああ、以下、ネタバレあり。

子どもは大人の事情にどうしたって振り回される、っていうのが前半で繰り返し書かれている、そこと対比して、それでも、子どもだけでできることもあるんだ、っていうののランタンなのだろうけれども、その材料を盗ませるかな、っていう。
それに、好意で頂いた1本のローソク、そのケーキ屋に200本のローソクを無心するのも、現実的かどうか、6年生は判断できないだろうか、と。
それと、女の子が女の子を好きになったとしても、チューしちゃうのは、そりゃ周りからからかわれるし、人前でするものじゃないっていうのは、大人が注意するものなんじゃないだろうか。
たとえ、男女でキスしてたって、小学校高学年にもなれば、みんな、はやしたてるし。
そういう意味じゃ、朱音ちゃん、かなりの被害者で、かわいそうだし、麻利とこの先、仲良くなれるはずもない。
あと、若くてきれいなお母さんが自慢の美保子が、消防団の人に色仕掛けするところも、そういうお母さんなんだろうなぁ、って思うし、不憫なんだよなぁ。
ただ、どんな親でも、子どもは親が好き、っていう寄る辺のなさは、本当に感じた。

あと、佐緒里さん、A判定までもらっていたのに、その夢が断たれて、しかもそれが突発的なもので、本当に可哀そうだなぁ、と。。
でも、大人から見れば、無い話ではないなぁ、と。。
しかも、その親戚の方も無茶苦茶な人たちではなさそうだし。
そもそも、高校生は個室が用意されたのに、そっちに移らない時点で、佐緒里さんもちょっと都合よく動かされてるなぁ、と。
ヒロインとしてここに残らないといけないから。

という、色々とうーん、、と思うところはあったけれども、それでも、子どもたちが自信をもって前に踏み出していく終わり方で、みんなの将来が明るいことを願える最後だった。

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