持ち寄っている『想い』の要素を表現するには?
昨日、ぼく達が参画させていただいている「北九州ESD協議会」の役員会がありました。
役員会は、すんごく偉い方々の集まりで、ぼくなんかが同席するには不似合いな場所なのですが、これにはかくかくじかじかありまして。
プレイヤーレベルで構成する合同委員会というのがあり、ぼくはその一員です。
北九州市の首長が変わったことや市の財政状況に伴い、市からの負担金の縮減がされています。
北九州ESD協議会は、持続可能な未来を描いていくための、活動者による活動者のためのプラットフォーム型の組織です。
そこには、中心・拠点となる『人』的要素がとても重要です。
その中心を担っていただいておられた事務局長が、昨年度末をもって任期満了、退任されております。
がしかし、予算の縮減により、人件費部分のカットにも手を付けざるを得ず、新たな事務局長を選任できずにおります。
やむを得ず、合同委員会の中から、『臨時代行』を分担しながら誰かしらが務めていこうということになり、ぼくが『事務局長臨時代行』という肩書きで、昨日の役員会や、これからの総会への事務作業を進めています。
ということで、突然降ってわいたような対応で、粗削りも甚だしいのですが、何とか役員会を経ることができました。
こんな『人』の状況や、これから拠点の移転をすることなど、大きな転換期にきています。
とは言え、
北九州ESD協議会は、昨年度の『活動委員会』と『未来創造委員会』の2
本柱を形成しての活動はとても好調に進んでいます。
コロナ明けによる流れや事務局の地道な広報活動もあって、昨年度のESD出前講座は100件近くの実績を挙げています。
更には、全国でも希少な『RCE:地域拠点』として、全国持ち回りのRCE交流が今年度は北九州市で開催される予定となっています。
ESD活動じたいは、前事務局長やコーディネーターが撒いた種のおかげで、衰退どころか、近年稀に見る活性化を遂げていると、ぼくは評価しています。
役員会のなかでも、民間企業の社長さんでもあられる役員から、そのご指摘をいただきました。
予算は減っていってる。
でも、活動は増えていっている。
これって民間では考えられない状態です。
ここは、『人』の要素で、相当な部分が補われているはずだ。
そういう要素について、会員や行政に対して、しっかり表現していきましょうという、ご発言でした。
本当にそのとおりです。
ぼくがこんな臨時代行なんて務めるのも、意味わからんですし(笑)
ぼくたちの市民活動においても、想いを持ち寄って活動をしています。
予算なんてありません。
給料なんてありません。
誰から褒められるわけでも、誰から宿題にされているわけでもありません。
みんなが、こうなりたい、こうありたいっていう未来に向かって、想いを持ち寄って活動しています。
稼げる街を目指すだとか言っても、こうした『市民力』については、お金の数字で表すことができません。
とは言え、特に、民間企業では、大前提として営利を目的とし、それをなりわいとしているため、とても重要な評価指標なんだろうと思います。
ぼくの担当している『未来創造委員会』では、今年度の活動方針として、もっと『民間連携』を進めていこう!という、大きな旗を掲げています。
気持ちや想いを持ち寄り、無償ボランタリーな、人的要素で補われてきた市民活動に対して、
民間が動くというのは、とても大きなテーマです。
どうチャレンジしていくのか、これからみんなで検討を進めていこうと思います。
ひとつのアイデアとして、
人的要素について表現する決算方法があります。
NPO法人の独特な表現方法のひとつなんですが、
『NPO会計基準』に基づき、
実際にはお金の動きは無かったんだけど、そんな人的要素を「雇うなら、いくらぐらいかかるだろう」ということを計上できるものです。
なので、この決算の表現方法を活用すると、
実際のお金の動きの決算書と、
この相当分を計上したものの、二重のものを作成することになります。
例えば、ウチの『認定NPO法人好きっちゃ北九州』だったら、
昨年度の事業費の収支は、約400万円。
多くのご寄付をいただいて、ちょっとだけ赤字で決算しています。
しかしながら、例えばぼくの日常的な事務処理や各種講座の準備、活動に参加してくれるメンバーやご一緒してくれているアカデミーメンバーは、交通費しかもらっていません。
仕事として実施するにはあり得ないですよね。
この対価を表現するとしたなら、時間単価がいくらだって決めて算段すると、とんでもない人件費がかかってくることが算段されます。
でも、例えば、この好きっちゃの活動が社会的に絶対必要だ。誰も居なくなったら困るから、雇ってでもやるとなると、『いくら』という表現ができることになります。
もしくは、これだけ、社会的意味合いのある活動をしているが、みんなの想いによって支えられている。経済的指標に換算すると『いくら』ぐらいの想いを傾けてもらっている。
という評価指標になります。
お察しのとおり、この会計管理をしようと思うと、とんでもなく大変なんです。
ウチのNPO法人でも実践してきませんでした。
昨日のESD協議会での議論を受けて、やっぱりチャレンジしてみようかな〜とも思い始めました。
皆さんが持ち寄ってくださっている想いの部分。
お金に算段することだけではなくて、
どうにか、『想いをカタチに』示していくことができないかなぁ。
考えていきたいと思います。
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冒頭のイラストは、ふうちゃん|noteさんの作品を使用させていただいています。いつも、ありがとうございます!!
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