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研究・検討の『前向き』『後ろ向き』

だんだんと年度末に差し掛かってきました。
様々なところで一年間の課題について、進捗報告や、成果発表があっています。

研究や検討において、
『前向き』や『後ろ向き』があるのをご存知ですか?

これは、ぼくが学生のとき、理系だったので、色んな論文から組み合わせたり、引用しながら、自分の研究へと繋げることがとても重要で、日本語や英語のものなど、たくさんの論文を見ました。

論文の冒頭に概要や、目的・目標を書く部分がたいていありまして、
「これは、〇〇の学説に対する『前向き』検討である」とか、
「これは、〇〇が成り立たないと仮定したときに、その成立要件を否定する『後ろ向き』研究である」とか、
書いているのをよく目にしました。(全てにおいて書かれているわけではありません)

見るこちらとしては、
その裏側や本音、到達点がハッキリわかって、
とても見やすくて、ぼくは好きでした。


つまり、『結論』を先に決めて、
それに向かって、『肯定』を積み重ねたり、『否定』を積み重ねていくものです。

その目標に向かって、様々な要素を検討・研究していきます。
こうした手法は、とても分かりやすく、やりやすいものです。

一方で、既にご覧の皆さんはお感じのとおり
『結論ありき』というものになってしまいます。

この情報化社会、
色んなことを、やることなすこと、『結論ありき』じゃないかと叩かれます。

やれ、政治的な主張。
やれ、第三者委員会での検証。

「検討します」と表面的には言いつつも、目指す結論は決まっていて、それの『周りを固める』作業をするようなもんです。

まぁ、これもある意味、テクニックではありますよね。

でも、外から見ると、疑問や疑念をもってしまうものです。

政局や時の為政者でもそうですよね。
反対側の人たちは、何を言っても反対。
逆にお仲間さんたちは、どんな話題でも賛成。
どうかすると、ポロッと言った発言や方針に対して、後付けで回りを取り繕ったり(笑)

政治家さんたちの立候補表明を見聞きしていると、党是と外れている表現や他の党と同じようはことも多々あったり、意見はみんな、ホントは様々なんだろうなぁと感じます。


先日、職場でのとある報告会に参加させていただいたのですが、
ぼくは『結論ありき』の行程で進めていき、
目指したい方向そのもので結語させるのだろうと勘ぐって聴いていたのですが、
そんなことない!!

ありとあらゆる方面から検証され、
安全性、効率性、そしてコスト。
さらには、現状のもので代用できないのか、人的な技術・テクニックで同様の効果をもたらすことができないのか。

しっかりと検証が行き届いて、
結論!
これについては『無かったことにしましょう』というぐらい、
バーン!とひっくり返すものでした。

周りから見ていて、『エーッ!?』と思った人もいるかもしれませんが、
ぼくは、それは、とても素晴らしい検討と、結論出しだったと思います。

それぞれの職員の皆さんは、担当した研究課題に懸命にあたり、
そして、これからの職場業務への誇りを注いだ結果の英断だったと思います。


そして、前述のようなことに考えを巡らせてながら思ったことは、
『フラットに考えることができる』

これが、とても素晴らしいチカラなんだと思います。

ふと立ち止まって、
これ何だっけ?
何の目的だっけ?

これって、本当に効果があるのだろうか?
コストに見合っているのだろうか?

対象となる人は、これで最大限喜んでもらえるのだろうか?

フラットに考えることができると、
逆に、より研ぎ澄ましていくことができるんだろうと思います。


そのためにも、
議論できる仲間がいることは重要です。

いろんな意見を出し合うことができるからこそ、いろんな視点から物事を考えていくことができます。

そしてそれらに耳を傾け、受入れる素地や包容力があることも重要です。

こういう議論ができるチーム・組織はとても強いものです。



いざ、スマホを見れば、
SNS全盛社会。

いや、ちょっと衰退してきたかも。
SNSにうんざりしてきて、離れていってる人も多いですね。

ひとつの言動に対して、
大絶賛する人もいれば、
猛烈批判する人もいます。

それらが、マジョリティだったり、マイノリティだったり、ありますが、
他人事だからこそ、みんな言いたい放題。

根っこにあるのは、
その人が好きだから、その人が嫌いだから。
最初から斜(はす)に見て、前向き・後ろ向きなコメントが並びます。

誰しもに、そんな感性や感情はあるのだろうと思いますが、
顔の見えない、ましてや面識もない人たちが、よってたかって、叩き合ったりすることではないんだろうと思います。


はたまた、ぼくもこのようなコメントをすれば、
うんうんって頷いてくれる人も多いと思いますが、
反対側にいる人から叩かれたりするんでしょう。

つまり、既にぼくもその一員になってしまっているんですよね・・・。
意見することは重要だと思いますが、いつも逆の人たちや、大衆となってしまう恐ろしさをはらんでいるんでしょう。

だからこそ、双方の意見に耳を傾けられるような
『包摂力』があると良いのだろうと思いますね。
まずはフラットに。


『前向き』『後ろ向き』の議論・検討・感情。

皆さんの身近な事柄にもありませんか?

フラットにもう一度見てみましょう。
いろんな意見に耳を傾けてみましょう。

もっともっとステキな結論に辿り着くかもしれませんね。


今日もご覧いただきありがとうございます。
貴重な時間のなか、この記事をご覧くださってありがとうございます。


冒頭のイラストは、北岡たちき/マズロー研究家・電子書籍作家|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。



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