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昔の思い出を語り合うことで、未来を描いていくことができる!?気軽っちゃサロン葛原〜思い出トラベル〜

2024.7.16
北九州市小倉南区の葛原市民センターにおいて、
定例的に開催されている『気軽っちゃサロン』という活動にお招きいただき、『思い出トラベル』というプログラムを実施しました。

この講座は、コロナ前から考案していたものですが、実は、現場で実施するのは初めて!でした。

ぼく自身、自分でプログラム考案しておきながら、恐る恐る・・・(笑)ドキドキでしたね(笑)

北九州ESD協議会の『出前講座』制度のひとつとして、このプログラムを登録しています。

このサイトに、プログラム集もありまして、いろ~んなプログラムが載っています。フォームを活用してご依頼いただけたら、ESD協議会を経由して、ぼくたちのような活動者に依頼が来て、講師を派遣するという流れです。謝礼金はESD協議会持ち!だから、とっても良いですよね。

ぼくも、改めてこの講座のプログラムを見てみました。
あった、あった、これこれ。

もともとのイメージは、
世代の異なる皆さんにご参加いただき、
例えば、それぞれの子ども時代の思い出なんかを語り合っていただきながら、
『同じ子ども世代でも、違う』何かが見えてくると思います。
その違いが、時代の流れなんだろうと思います。

このように、過去を見つめることで、現在との違いを知り、その時間軸と同じように、これからの未来もつくられていく、ということを感じる企画です。

『温故知新』
という言葉もありますが、過去を見つめることは、未来をつくっていくことなのかもしれません。


今回、初開催となった、気軽っちゃサロン葛原の皆さんとで、このプログラムを実施して見て、
『とっても素敵なプログラムだー!!!』ということを実感しました。
考案してみて良かったです。

何も道具は要りません。
ファシリテーターが居れば、必ずできます。
規模感もどのようにでもできます。
是非、やってみてください。


さてさて!講座スタート!!
多世代で実施するという、本来の狙いとは少し違いますが、仕事などを引退されてご自身の自由な時間を過ごされている皆さんがご参加です。

世代で言うと、70代、80代。
90歳!!という元気な男性もご参加でした!!


ひとつひとつ、話題展開していきます。
昨日は何してましたか?
先週は何してましたか?
先月は何してましたか?
昨年は?

過去へ過去へと、
時間軸を遡るタイムマシーンのように、
その時間をトラベル(旅行)していきます。

皆さんの話題展開が始まりやすいものとして、
『食べ物』『飲み物』の話題からスタートします。

最近では、色んなものが電子レンジでチンしたり、インスタント食品であったり、買ってきてすぐ食べられるものなどが、安くて豊富になってきましたね。
以前はどうでしたか?

お惣菜や、外食やテイクアウトなんて今のように充実してなかったですよね。
家でつくって、食べる。そんな感じでしたでしょうか。

皆さんにマイクを向けていきます。

カップラーメンが出てきたときは衝撃だった!
こんなに便利なものがあるのかと!

自分の子どものときは、食べる物なんて全然無かった。
配給をもらって食べるのが当たり前だった。
お米なんて食べてなかった。芋が主食でした。

おやつなんてのは、餅が一番人気でしたね。
近所の皆さんでついたやつを食べる。美味しかったですね~。

小麦粉を焼いて、お好み焼きみたいにして食べる。それがおやつみたいなもんでした。

火をおこすところから、全部子ども自身でやる。
火が危ないとか、そんな感性はなかった。

などなど、次々と話題が出てきました。

特に、火をおこして、窯でご飯を炊き上げるのが子どもの仕事。
遊び惚けて、夕食の支度が遅くなって怒られたのも良い思い出。
また、上手に炊けて褒められたのが嬉しかったのも、いま思い出した。

家には、七輪も含めて、常に火を絶やさないようにして、生活のあらゆる場面で使っていた。

水を汲むにも、井戸のポンプを手で操作して、100回、200回と汲み上げないといけない。それも子どもの仕事でした。

子ども達にも、役割があって、生活のなかにその存在があった。
今ほど豊かではない時代のなかで、助け合いながら生きていた。

皆さんの口々に出てくる言葉から、
現在の豊かさ、便利さを感じます。
今となってはこんなに便利!!というのも改めて感じます。

一方で、昔ながらに、子ども達のたくましさや、食卓を真ん中にして助け合いながら、生きていたという強さも感じました。
家族も絆が強く、深かったように感じます。


生活の中心に食事・食卓があり、ゆったりとした時間のなかで過ごしていた。
テレビやスマホなんかありません。
どんな家事にしろ、スイッチひとつでできるようになった時代から考えると、とても大変なんだけど、
なんだか、『心の豊かさ』があった時代のように感じる。

皆さんが、そう口々におっしゃられました。


暮らしのなかで、
今の全自動の洗濯機なんてありません。
川に行って服を洗って、そこに行くと近所の人たちや皆さんとのコミュニケーションがあって。
脱水するのも大変で、ローラーでぺちゃんこにしながら脱水して、叩いて干していたりした。すぐ乾かないんだけど、それが当たり前だった。

冷蔵庫も無かった時代から、冷蔵庫ができて随分と便利になった。
最初は、氷を一番上に入れて、それで冷やしていく仕組みだった。
学生時代に氷を売ってまわるバイトをしていたのも良い思い出。

テレビが出てきたのは衝撃だった。
貧しい家だったけど、テレビを入手するタイミングは不思議と早かった。

金曜の夜になると、プロレスが大人気で、狭い我が家に近所中の人たちが勝手に上がり込んできて、みんなで熱狂して見ていた。

今から考えると、画面も小さく、白黒のテレビ。
家のカギなんかかけてなくって、地域の皆さんがそれに集まってきていた。

何だか、良い時代だったなぁ。
地域のコミュニティがありました。
みんなで時代を進んでいました。


こんなようなお話を次々とお聞かせいただき、
今ほど便利じゃない時代にあって、大切なものが多くあったように感じます。


夏には、エアコンなんてありません。
戸を開けて、蚊帳を張って過ごします。

今のように個室になっていません。
大広間のように戸を開けて、風が抜けるようにします。

今のような夏の暑さはありませんでした。
戸を開けておいて、風鈴の音色で涼しげにしていて過ごしていました。

エアコンをつけないと「殺人級」のような暑さは当時では考えられません。

一歩外に出れば、アスファルト、コンクリート。
熱がこもります。裸足でなんて歩けません。
屋内に避難してエアコンをつければ、室外機から熱気がどんどん出てくる。
そりゃ暑くなります。

自然と共存した良い時代だったなぁ。。。


季節とともに、花見をしたり、お祭りがあったり、
地域みんなで楽しみにして、
地域みんなで盛り上げていました。

みんなで何かをするという楽しみがありました。
いまでは、家庭ごとに繋がりなくなっていっています。
知らない人も多くなってきました。


携帯電話なんてありません。
電話もありません。
まちにひとつだけある公衆電話に行って、電話をかけます。
手紙でやりとりします。
年賀状など、大切な人に、きちんと気持ちや御礼を伝えていました。

不思議なことですよね。
情報を伝え合うのに便利な時代になってきましたが、
人の繋がりや、相手を大切に思う気持ちは、反比例するように減ってきているのかもしれませんね。


まちも移り変わっていきます。
大きな道路が通り、大型のショッピングモールができ、学校もでき、生活感もだんだんと変わっていきます。

目の前で起こる、目に見える変化です。


今回の『思い出トラベル』

皆さんの頭のなかで、子どもの頃や、昔のことを思い出していただきました。

どんどん話していくうちに、皆さんの記憶のシナプスが繋がっていっているのも感じました。
そう言えば、こうだったよね。
そう言えば、こんな感じだったよね。

皆さん、たくましく、その時代を生きてきていました。

あらゆるものが便利になってきた世の中です。
昔と今を比べると、全く違います。
でも、当時はそれが当たり前だと思っていました。

だんだんと時代は進んでいきます。
これまで進んできたように、これからも進んでいくんだろうと思います。

昔を思い返すと、素晴らしかったこと、ステキだったこと、たくさん思い返しました。
心の豊かさであったり、繋がりだったり。

今の便利な世の中でも、そうした気持ちや心情の部分は共存していくことはできるのだろうと思います。
そんな気持ちを今の便利な世の中に上乗せして、
もっともっと、楽しい、豊かな生活を送っていきたいですね。

また、大切にしていたこと。大切にしてきていること。
時代の移り変わりとともに、薄れていってしまうものもあると思います。
でも、ステキなことは、次の世代へと繋いでいってほしいですね。
そうした『伝えていくこと』も、これまでを生きてきた人たちの使命なのかもしれません。


過去を見つめ、未来を描く。

ただ、昔話で盛り上がっただけでなく、
そんな大切なことを感じることができる講座となりました。



『思い出トラベル』
とても楽しいプログラムですので、是非、実施されてみてください。








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入門真生/認定NPO法人好きっちゃ北九州/学びと気付きのアウトプット
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