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これはいつも大切にしていることです。

何か、教えたいことがあるとします。
知識をドバーッと伝えます、教えます。
教えた感じはします、へーっていうリアクションもあったりします。
でも、すぐ忘れられますよね。

知識の『中身』や『内容』を伝えるんではなく、
『どこを見るのか?』
『どんなポイントで見ているのか?』
なんだかそんな、『視線』や『視点』が大事のように思います。


冒頭の、猫ちゃんの鋭い視線の写真は、写真は呼吸 <こさいたろ>|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。


例えばの話をいくかします。


気象の見方の例

ここ数日、天気が大荒れです。
ぼくも気象の勉強を少しはしてきました。
少しは詳しく解説ができるようになりました。

これから天気が良くなるとか、寒くなるとか、
その結果や予測の中身だけ聞いても、へーって言ってるだけです。

そこで、
天気図を見せて、ほら、ここがこうなってるから、こうなるんですよって、『見ているポイント』を伝えます。
あっ、そんなところを見てるんですね!って、また見てみようって気になります。

こういう風に、目線やポイントを伝えることが、アンテナが高まっていくことになります。


勉強の例

子ども達の勉強を見ることがたまにあります。
ん〜、分からん、知らんって言います。

例えば漢字。
この漢字、どう書くんだっけ?って言います。

言葉の意味も音も分かってるけど、漢字で書けない。
意味からして、『何へん』だと思う?
ほら、『へん』は分かったね。

じゃあ、『音』からして、どんな『つくり』(右側の書き方)の言葉がある?
そう重ねると、、、、
あっ、分かったわ、前に習ったわ。
と、こうなります。
こういう『目線』を持つと、思い出すし、忘れませんよね。

だから、新たな漢字を習った時、その時に、そういう風に見なさい、と教えます。
何十回書いたって覚えないっすよね。

英語だって同じです。
語源を探ります。
何通りか書いてみて、正誤様々もある自分なりに書いたスペルを見比べます。
そのスペルじゃそうは読まんよなって。
他の似たような単語もそう読んだやんって。
単語の最初の3文字を見てごらん。
似たような単語は無いかい?ほら、みんな似たようなニュアンスの言葉でしょ?語源が近いんよ。

そういう『視線』で英語を覚えてみよう。

英文の問題に、分から〜んって言って、頭抱えている中学生がいます。(我が家に(笑))
問題用紙を見ると、真っ白。そりゃ分からんわ。
ぼくが言います。
主語のところ、述語のところに線を引いてごらん。

誰が(何が)の主語で、どうする(述語)、で補足が続くやろって。
多少単語が分からんでも文脈が掴めます。

接続詞には、丸などで囲みます。文章の接続点や変化点が見えてきます。

ホント!分かりやすい!って(笑)
漠然と全体を見ていたって分からんよ、そりゃ。
そういうところを見ていくんよって教えます。


野球の指導の例

一時期、野球を教えていました。
野球って、割とフォームが大事だったりします。
例えば、バッティング。
右バッターだったら、左の肩が早く開いてしまうと良いことがありません。

でも、なかなか本人には分からないものです。
「左肩が開くのが早いっちゃ」
口酸っぱく言っても、なかなか治りません。

はい、じゃあこっちに来てごらん。
いろんな選手を見てみろ。

肩が開くのが早い選手。
あ〜、ダメやね。

では、ちょうど良い選手。
おぉ、良い感じ。

同じ目線でプロ野球選手を見てみます。
さすがプロの選手。ほとんどの選手が美しいフォームですね。

ホント、ここを治さないといけないなって、本人が明確に自覚したときに、初めて改良が始まります。

それが改善されて、先輩になったときに、後輩に言ってました。
『左肩がね、早く開いたらダメなんっちゃ』
自分の感覚も含めたコツを後輩に教えています。
んー!素晴らしいー!!


日頃の暮らしのなかで

ぼくたちの日常には、色んなものが溢れています。

目にしているようでしていない。

気付いているようで気付いていないことがたくさんあります。

視線をもつことで注目していきます。

内容を教えるんじゃなくて、視線を養うことが大切です。

ぼくが以前教わったことでこんな練習がありました。

はい、腕時計を外して、ポッケに入れてください。
はい、いつも腕時計、しょっちゅう見てますよね。
じゃあ、自分の腕時計のデザインを細部に渡るまで、その紙に書いてください。

・・・・
えっと、おおむねの形はこんな感じで。
あとは、針と数字部分のデザインぐらいしか思い出せない・・・(笑)

ほら、
見ているようで見ていないですね。

時計職人さんがこだわり抜いてつくったこの時計に申し訳ないっす。

アンテナを高めていくこと。
見るポイントを養っていくこと。
それが大切なのかもしれませんね。


指導・子育てでも?

こうして、『視線』や『視点』を養っていくことが大切なんだろうと思います。

知識豊富な人から、全然知識の無い人に、上から目線で偉そうに『教える』という行為は、実はあんまり成長を促せないのかもしれませんね。

どういうところを見たら良いかを教えると良いのかもしれませんね。
そういう『コツ』を伝授することなんだろうと思います。

上司ー部下の指導においても、
先輩ー後輩の指導においても、
親-子の関係においても、
こうした関係性、伝え方が大切なんだろうと思います。


知識の中身を教えるのではなく、
『視線』や『視点』を養う。

こうした視線で、様々なところを見てみてください。
これも視線の共有です!!


今日もご覧いただきありがとうございます。


<1年前の”今日”の記事★>

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