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地域づくりの『キーパーソン』による、協働のまちづくりの実践へ!!

2024.6.22(土)PM
北九州市小倉北区にある生涯学習総合センターにて、
「北九州市民カレッジ」の
『地域づくり実践講座〜ともに主体的な協働のつくりかた〜』
3時間×3回シリーズの最終回を実施いたしました。

各地の地域活動における『キーパーソン』の皆さんの学びの場として、
『地域づくりの実践』へ、ほんのちょっとしたコツやノウハウを得て、学問的にならず、そして実践的なものになるような講座を開催いたしました。

単なる『事例紹介』では、へ〜って思うだけで、ウチの地域で、自分で、というものになかなかならないし、何より「方法論」のようなものになってしまいがちです。

一方で、『学問的』になってしまうと、理屈は分かったとしても、現場に活かされないということもあろうかと思います。

その間を狙ったような講座設定にしたつもりです。

理念・概念のような抽象的なものは、『公式』のようなノウハウに。
事例やケーススタディは、真似できる、実践できる『例示』に、していったつもりです。

最終回としては、
『場のチカラ』、『言葉のチカラ』について確認した後に、
要望の多かった『若者の参画』についても少しだけ紹介しました。

後半は、
「皆さんのアウトプット」の場面と位置付けました。


複数人が関わり合いながら何かに取組んでいくとき、
リードする「主」の人と、ただのお客さんのような「客」にならないように。
はたまた、
リードする「主」と、実は後ろを付いていっているだけの「従」にならないように。
そんな関係性にならないためには、
『ともに主体的』であることが重要です。

これが『協働』にはとても重要です。

関わるそれぞれが、やる気を持ち、モチベーションがあり、積極的、主体的に関わっていくことを目指したいですね。

では、どのようにすると、そうした関係性がつくりやすくなるのでしょうか?

複数人で集まった際には、
『場』の設定がとても重要です。

人は、『雰囲気』に物凄く左右されます。
言いやすい、参加しやすい、には『場のチカラ』がとても重要になってきます。

皆さんが集まる場を設けたつもりでも、
実は、遠巻きに見るだけのような主体性の低い人を産み出してしまっているかもしれません。
皆さんの参画意識を高めていくためには、どのようにすると良いのでしょうか?

講座や、会議であれば、そのレイアウトを少し変えてみるだけで、全然違ったりします。

詳しくは最後に添付するスライド資料にてご覧ください。

話しやすい、言いやすい、言う機会がある、
というのはとても重要です。

人は聞いたことよりも、自分が言ったことで、主体性が増していきます。
自分の口から出た言葉には、それだけ重みがあるということです。

であれば、どんどんと喋ってもらってこそ、主体性も増幅していくものです。

それぞれが話す『きっかけ』をつくる場があると良いですね。

大勢よりも少数で話す方が話しやすいです。
グループにしてみたり、個別に話してみると良いですね。

また、発言する機会が得られることが重要です。
そういう『場』や『チャンス』を設けていくことが良いですね。


次に、『言葉のチカラ』について確認していきました。
前述のとおり、自分の口から出た言葉には強さや重みがあります。

やってくださいと言われ、はい、わかりましたというだけより、
自分から「やります」って言った言葉には強さがあります。

『課題を真ん中に置く』の醍醐味はここにあります。

あれしろ、これしろと、最短距離を行きたくって、ついつい指示していくと、やらされ感が増して、主体的になんてなれません。

ちょっと違うかも?と思ったときも、指示や否定をするのではなく、問いに変えてみて、課題を真ん中に置く。そして、どうすればもっと良くなるだろうとともに考えて前に向いていく。
そんな関係性を築けていけると良いですね。

また感謝の伝え方においても、
協働する人の、目的やモチベーションに沿った感謝の伝え方ができれば良いですね。
ついつい、一緒に協力してもらった自分のための感謝を言ってしまいがちなんですね。そうなると主従の関係性になってしまいやすくなります。

こうしたテーマについても、ぼくから一方的に解説した後には、皆さんなりのディスカッションの場を設けます。
答えはひとつじゃないし、持って帰るそれぞれの気持ちや目線しだいなんだろうと思います。
ぼくなんかから一方的に伝えられたことよりも、自分の言葉で話して、そして聞いて、議論したことの方が、きっと多くを自分のものとして培っていけると思います。



次に、『若者の参画』についてお話しました。

ぼくたちのNPO法人には、『好きっちゃアカデミー』という組織があります。
これは大学生や高校生たちと連携・協働するプラットフォーム型の活動母体です。

好きっちゃの活動予定について、この母体で皆さんに呼び掛けて、現場の活動をご一緒するというものです。

好きっちゃの下部組織というわけではなく、ぼくたちは彼ら彼女らを横並びの関係性として大切に接させていただいています。

若い皆さんが、活動の場に来てくださることは、ぼくたちとしてももちろんありがたいのですが、子ども達や地域の方々にとてもとても喜ばれます。

そうした、対象者にとっても良いというのはもちろんなんですが、
『協働の関係性』としては、携わる若者たち自身にもメリットや効果があるものと思っていますし、そうした設計にしていきたいと思っています。

若い彼ら彼女ら自身が、こうして活動に携わっていくことは、これからの明るい未来を若い力で創造していくことになっていると思いますし、こうしたきっかけや自分の動きが、少しでも地域や社会へのチカラになっていっているという現場を踏んでいけるのは意義があると思います。

また、ぼくたちと一緒に活動することで、若い皆さんも北九州市内各地を訪れ、そのまちの形式に出会い、人に出会い、子ども達に出会います。
こうして、もっともっとこのまちを好きになっていってくれたら嬉しいなと思います。

運営者であるぼくとしては、たしかに、とても助かっているのは事実です。
皆さんからぼくがもらっているメリットと言えると思います。

では、ぼくの役割としては、こうした『場』を準備していくことなんだろうと思っています。

でも、バイト代にもならないし、授業の単位なんてならないし、就活や成績へのアピールになんてなかなかならないような活動の積み重ねです。
それでも、彼ら彼女らが、次々と人を呼んで、毎度毎度、来てくださるのは何故だろう?
(ぼくもいつも感心しているのですが)
ぼくたちも、ただ指をくわえているだけではありません。それなりにこだわって、意識して、『若者との協働』を実現させています。

ちょっとした参考にしていただけたらと思います。




どの地域でも言います。
「若い人がいない」
「新たな人材がいない」
「繋がるきっかけがない」

たしかに、どこでも同じような課題が耳にしますし、現実そうなんだろうと思います。
しかしながら、
必ず、
そのまちにも若い人たちがいます。

ちょっとしたきっかけを活かしていったり、またそうしたきっかけをつくっていくことが重要です。

そこで、以前につくった、
『若い世代を巻き込むコツ 11箇条』をお伝えさせていただきました。

これまでの講座の中でも取り上げてきた重要なテーマがたくさん散りばめられています。
上手く、繋がって、深めて、若い世代や多世代交流のまちづくりができていけると良いですね。

これらのテーマについても、ディスカッションしていただきました。



さて、後半戦。
この3回シリーズでの、一番大切な場面とも言えるかもしれません。

受講者皆さんによる『アウトプット』の場面です。

アウトプットこそ、何より重要です。

最後のお題は、
『地域』をつくっていくなかで、
それぞれのキーパーソンの皆さんが、
どんなことにチャレンジしていくのか、こだわっていくのか、前に進んでいくのか。

これからの『更なる実践者』として、
何らか、宣言のようなアウトプットをしていただきたい。というものです。

地域をつくっていくためには、
『繋がり』『想い』『動き』という要素があるのかなと思います。

どれでも良いので、着目して、アウトプットを考えていただきたいなと思います。
このようなワークシートもご用意しました。


まずはそれぞれ、各自で考えて書いていっていただきました。

なかなか書けない。
もしくは、あっさり書き終わると予想していたんですが、
さすがの皆さんの熱量。

凄くたくさん書き込まれている姿を見て、
地域づくりへの熱量を感じました。

書いていただいた後は、ワールドカフェ形式で、3セッション。
グループを変えながら、自分の想っていること。
そして、グループの中で、どんな話題が生まれて来たのか。

出会う人、出会う人のなかで、交錯するように、共有していっていただきました。

手元には模造紙を広げていて、話の内容をどんどんメモしていっていただきました。

とてもとても、熱量のこもった、『これからの』地域づくりへの想いが込められていたディスカッションになっていたと思います。

これからもっと気を付けたいこと。
ちょっとしたことなんだけどアクションを起こしていきたいこと。

講座のなかでの学びが、
今まで気付いていなかったこと、こだわっていなかったことへの着目や視点が向くようになっています。
また、一歩足が進む勇気にもなっています。

結構具体的にこれをやっていくんだと宣言する方々もおられました。
ぜひぜひ、関わる皆さんの主体性ややる気や楽しみが増していくように、『協働』を意識してリードしていっていただきたいと思います。


最終回も、アッと言う間の3時間でした。
今回は特にネタ数が多かったので、ぼくの予定していたタイムテーブルもギチギチ。めっちゃ早口(笑)
なんとか納まったかな?(笑)

最後には恒例の集合写真~★

皆さんのディスカッションの軌跡が残された模造紙を掲げていただきました。

この講座の初回の最初のディスカッションの話題は、
『地域での課題』についてでした。

課題をひっくり返して、「こんな地域でありたい」という理想も語っていただきましたが、何やらどんよりしたものばかりでした。
(それを、『人』の要素で解決していくための「協働」という印象付けでした)

でも、最終回の最後、
皆さんの『これからの地域づくり』を語っていく、表情や、声や、言葉のチョイスは、未来への希望に溢れていたように感じました。

難しい課題が多いです。
なかなか動かない、変われないことも多いです。

でも、少しずつ、ちょっとずつでも前に前に。

ちょっとした言葉選び。
ちょっとした場のつくり方。
ちょっとした声のかけ方。

そんなノウハウを得ていただいたものと思います。

皆さんが『協働』という武器をもって、次なる地域づくりの実践者へと踏み出していっていただけると嬉しいです。


ぼくのこれまでの活動や、このnoteでのアウトプットの集大成のような講座でした。
各地の皆さんへノウハウを届け、そしてディスカッションしていただける場をつくっていただきました。

これでぼくの役割を果たしました。
ありがとうございました。


講座で使用したスライドは、こちらです。
受講者の皆さまは適宜ダウンロードされてください。



貴重な時間のなか、この記事をご覧くださってありがとうございます。


第2回目講座


第1回目講座


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