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『協働』は『効率的』とは違う

今週末には、大きなイベントが2つ続きます。
その双方を並行しながら、準備を進めています。ともにぼくが旗を振らなけらばならない役割です。

両方とも、規模感として大きなものです。
ぼくひとりの力じゃ到底できません。
強制的なチカラを働かせたり、
細かく指示を出して動いてもらったりでは
とても追いつくものではありませんし、必ず抜けが出てきます。そして何より、やらされ感や面白くなかったとなったら、もとも子もありません。

コロナ明けで、各種イベントも復活してきました。
地域づくりにおいても、改めて動き始めました。
特に地域コミュニティの課題においては、コロナ前から潜在していたものが、一気に表面化しました。コミュニティの希薄化、繋がりの機会。

そして、今年、こうしたなか、ぼくのなかでヒットしているのが、
『協働』に関すること。

ずっと前からあった概念ですし、ぼくたち大切にしてきたテーマです。
改めて注目いただいたり、学びの題材にしていただき、嬉しい限りです。


『協働』とは、単なる協力ではなく、
『ともに主体的』であることです。

つまり、「お手伝い」では、後ろに付いていくだけで、主体性があるとは言えないかもしれません。
2人いれば、2人ともがエース!という自覚があってほしい。これが協働です。

完全な五分五分はどんな場面でも難しいものですが、それを目指していくことが大切です。

ついつい、指示する人と指示される人に分かれてしまいます。
それでは協働には辿り着けません。

担う量のバランスというわけではなく、
気持ちとしての主体性、自分事と思えているかどうかが重要です。


こんな、心のバランスをもとにした、
少しだけ難しい『協働』という概念です。
それを狙ってつくっていくことは難しいんだけど、それにチャレンジしていく気持ちが大切です。
ちょっぴり腹黒いと思われるかもしれませんが(笑)、でも、参画する人それぞれがやる気があって、主体性があって、やらされ感も無く、楽しんで取組むことができたら最高ですよね!
そこまで持っていくことが大切です。


では実例に戻ります。

今週末の2つのイベント。
まずひとつは、ウチの学童でのクリスマス会。
早めに日程を告知したり、あるお母さんが可愛いチラシをつくってくれた効果もあり、土曜日の午後、任意参加にも関わらず、とても多くの家庭が参加してくださる予定です。

このイベントに向けて、役員とも実行委員会とも、何も役割などを与えられていない父母の中から、主体的に取組んでいただく人に集まってもらうところから始めなければなりません。

以前だと、「あなたはクリスマス会の担当だから集まってください」的な強制な運び方だったかもしれませんが、ウチはそんなことはしません。

こんな話し合いをしたいので、来てくれる人~?と呼びかけて、とっても多くの保護者が参加してくださいました。
みんなが主体的になれるよう、話し合って、意見していただいて、自然発生的に役割を持ってもらって。

先日も、これまた自然発生的に、ちょっと予行練習してみよう!もう少し打合せておこう!っていう声があがり、これまた多くの保護者が参加してくださいました。

皆さん、意見の出し方や準備までに、物品を購入したり調べたり。その主体性にとても驚きます。

皆さんの意見を重ねると、気付かなかったような視点や、多彩なアイデアが出てきます。そして、こうして繋がって、深まって。
これが協働の魅力です。

ここまできたら、自然上昇するというか、勝手にどんどん進んでいきます。
実際に、ぼく以外のどなたかがつくってくれたグループLINEでは、準備の進捗について、どんどん報告と共有が入ってきます。


もうひとつの大きなイベントは、
日曜日にある『北九州市防災フェスタ』
『あそぼうさいランド』の出現に向けて、準備を進めています。

これは、ウチの「NPO法人好きっちゃ北九州」が主催して実施するもので、協働体ではないのですが、ウチの団体だけではとても実施できる規模じゃないので、好きっちゃアカデミーの皆さんや、他の団体や個人の皆さんとも協力しながら実施するものです。

スタッフ100人を目指しておりまして、名簿でカウントして、ついに100人を超えました。(まだまだスタッフ募集中!!)

これだけ大きな取組みになりますが、
ぼくが指示して動くような規模ではありません。

中心的な、コアの部分で、主体的な人が、より多くいなければなりません。

なので、『ワーキンググループ』を設置することとしました。
ウチの団体の有志やアカデミーメンバーに声をかけて、「やりたい!」という人に参画してもらっています。
現在21人(笑)
ワーキンググループにしては多いですね!!(笑)
でも、皆さんのやる気には驚きます!!

話し合いながら、みんなの意見を汲み上げながら、つくりあげていっています。

もちろん、ぼくも様々な準備に追われていますが、それぞれのメンバーも、準備を進めてくれています。

ゲームを作る人、資料を作る人、動画を撮っている人、業者と調整している人、仲間を集めている人。

みんなが手分けしてやってくれているので、前に進んでいます。
業務量の大小じゃないんです。気持ちや主体性が大切です。


このように、『協働』はとっても素晴らしいです。
美しいし、ステキだし、頼もしいし、楽しいです!

いつも、こんな協働が上手くいくと良いなと思いますし、
羨ましいとおっしゃっていただくことも多いです。


各種講座や研修などで、このような『協働』の素晴らしさについてお話したり、そのつくり方のコツやノウハウを話したりしていますが、
なかなかピンとこない人もいるんですよね。

ぼくも話していて、ぶっちゃけ「何で分かってくれんのやか」と思っていたのですが、ふと気付きました。

単純な話です。
『協働は効率的ではない』からです。

これまで挙げてきたような実例も、
ぼくが指示を出して、「はい、皆さん、これでやってくださーい!」って言えば速いです。
動きやすいだろうし、実務としては間違いなく進むと思います。
足踏みも不要です。

でも、そんなことしません。
ぐっと耐えて、声に出してもらって、意見を反映していって、主体性が前に前に来るのをじっと待ちます。

何かしてほしいことがあっても、「これをやってください」なんてぼくからは言いません。「こんなことが必要かなと思ってるんですが、どう思います?」課題を真ん中において、「じゃあ、こうしてみましょうか!」って言ってくれると待っています。

みんなの前で言うことと、個別に連絡をとったり、背中を押したり、進捗を見守ってあげたり。実は陰で声をかけていることばかりです。全体を見る立場としては、これはとっても面倒くさいです。

このように、効率的ではないし、スムーズ・円滑ではないです。
でもそれは、協働の魅力や効果を知っていて、成果を信じているからです。
その人を頼りにするのと同じかもしれません。

協働をつくりあげるには、時間がかかりますし、忍耐が必要です。
自分が思ったとおりにならないことも多いです。
たしかに効率的ではないです。
でも、それ以上の魅力や成果があります。


とは言え、ぼくも上手く進めることができないことも多々あります。
試行錯誤しながら、仲間を得ながら、つくりあげながら、一緒に悩みながら前へと進んでいきます。


『協働』へと。
意識してチャレンジしてみると、自分も、まわりの人たちも、どんどん変わっていくかもしれませんね。



今日もご覧いただきありがとうございます。


<1年前の”今日”の記事★>


<2年前の”今日”の記事★>

ホントこれ(笑)


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