胡瓜の味 2 廃校 2024年8月1日 19:56 特定のこれとは言えない、夏特有の匂い。生命を持った街々。何かしなくてはと焦る喧騒と、何でもできると錯覚させられる温度。子供だった僕は、理由もなく外に出た記憶がある。1人で、友達と、家族と。その記憶は、大人になっても簡単に引き出せる棚に仕舞われている。トリガーはまさしく、夏そのもの。度々、その隣の棚も覗いてみる。制服ではない友達の格好を、気にしてないふりをした。冷凍チャーハンにラップをかけてチンをした。皿を洗って、頼まれてた洗濯物を取り込んだ。ライオンのごきげんようを流し見した。なんとなくだが、大人ぶっていた。夏は、大人と子供の境目がなくなる稀少な季節だと思っている。いつだって子供ぶれるし、大人ぶれる。恥ずかしい気持ちは暑さに弱い。溶け出したその気持ちは蝋のように火を高め、自分の何かを激らせる。この気持ちを歌詞にした。子供じみた話し言葉で書いたり、大人ぶって辞書で調べた言葉で書いた。大人を皮肉してみたり、子供をガキンチョにしてみたり。この曲があなたの夏の記憶に、最後尾でも良いので潜り込めますように。 #詩 #音楽 #夏 #作詞 #曲 #ミュージックビデオ 2 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート