60. 真水

「どうして？」が多すぎる巷で
答えを探すのが苦痛
何も予定がない日曜日の5月の空気に 風に
幸せを感じるのです

からっぽなものには 何かで埋めましょう
透明なものには 花を添えましょう
綺麗か汚いか 結論だけのための
カラフルにうんざりでした

※死んだっていい 私の周りの人以外なら
死んだって構わないの
あなたから見ても 私はそうでしょう
気にせずに 夕飯の支度したらどう？
最後でもない晩餐の匂いがした

壊れゆくものに 時間があるから
隙間を探して逃げ込む 体たらく
可能性なんて言葉を
信じるしか方法がありません

弱いものだらけで生まれたから
誰が強いのか 比べました
爛れゆく毎日で何故だか
吐いても吐いても 息が有り余る

※死んだっていい 今日明日明後日以外なら
死んだって構わないの
脈が止まった時の最後の意識だけ
せめて 引き継がせて 6個目の感覚
最後の先で待ってる 朝食の湯気

※死んだっていい それは優しさでもなくて
無関心に近しい心
この謎謎の答えは 前から2ページ目
産まれてきた瞬間のあの右端
「死ぬな」と命された 262日目の夕方

垂れた まだ意味を知らない 水けら