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アートをセンスよく飾る方法:初心者が犯した失敗とその解決策

【約2,000文字、写真8枚】
 センスよく飾るコツをネット検索すると、色々でてきます。今回は、私がやってしまった失敗もレポートします。


流れ

 購入したアートを飾りたいと思います。購入の記事はこちらです↓

 アートの飾り方は、ケースバイケース。ですから、大きな流れと、もっておきたい思考法をお伝えします。
 まずはアートを飾る際の、全体の流れです。①場所を決めて、②位置を絞り、③フレームを購入して、④飾り、離れてみて感動するという流れです。

①場所探し

 もっておきたい思考は、「部屋に入った瞬間に目に入る場所」にすべしです。具体的には、「リビング」や「寝室」ならソファや寝具など、壁に寄せる家具の上がベスト。他には、「トイレ」「洗面所」「廊下や階段」もおすすめされています。

階段、古民家を改築
我が家の階段です(古民家を改築しました)

 我が家の場合、リビングには子どもの作品や世界地図が貼ってあります。そこで階段の踊り場に決めました。
 階段の踊り場は、家族全員が毎日通る場所で、自然と目に入ります。ここなら、アートを楽しむ時間が増えるはずです。

②位置を絞る

 もっておきたい思考は、「横長か縦長か見定める」べしです。横長の作品は横長の空間が似合います。同様に、縦長の作品は縦長の空間が似合うようです。
 もしも、縦長の空間なのに、横長の作品を買ってしまった場合は、複数枚を組み合わせる手もあります。買い足すか、場所探しに戻ってください。

 飾る高さは、作品の中央が、床から140~150センチの位置。目線に合わせるのがいいようです。
 ちなみに、壁の大きさに対して、半分を占めるほど大きく飾るとモダンな印象、逆に小さく飾るとカジュアルな印象を与えるようです。

階段の踊り場、縦長の空間、天窓がある
階段の踊り場は縦長の空間です

 我が家の場合、階段という縦長の空間に、縦長の作品ですから、セーフ。階段を上り下りするたびに、自然と目に入る位置に飾ります。

③フレームの色選び

 で、額縁の色はどうすればいいのか問題。もっておきたい思考は、「飾る部屋にある色」にすべしです。
 フレーム選びは、作品を引き立てる重要な要素です。額縁の色は、基本的には「飾る空間で使われている色に合わせる」、または「絵の中で使われている色に合わせる」のが良いようです。
 意外だったのは、金や銀色のフレームは比較的なんでも合うという指摘です。高級感がでるのかもしれません。さらにオシャレに見せるなら、アクリルフレームという手もあります。

額装、額の種類
額の種類ってこんなにあるんですね(松吉画材)

 あをそめ.さんから無印のアクリルフレームをおすすめしていただき、迷ったのですが、以下の指摘から断念しちゃって、大変な目にあいます。

実際に飾る:ポイントその1

 もっておきたい思考は、「美術館をイメージ」すべしです。具体的には、「紐を見せてはいけない」という指摘です。
 たしかに展覧会で、紐が目立つなー、なんて経験はありません。スッキリと飾られています。

京都国立近代美術館、第3回コレクション展より。小名木陽一《人工心臓》
京都国立近代美術にて12月1日まで開催中の「第3回コレクション展」より。
小名木陽一《人工心臓》昭和50 木綿、立体織

 無印のアクリルフレームは、置いて使うことを基本としているのでしょうか、壁にかけると紐が見えてしまうんです。
 うーむ。オシャレなワイヤーだからいいのだろうか。我が家の和風の階段にワイヤー、いけるんだろうか。
 ここは無難なフレームにしておこう、と。展覧会で見たような普通の額を購入。これが悲劇を生むことになります?!

問題発生!!

 Amazonで購入したフレームを使って、いよいよ作品を飾ろうとしたその時、問題が発生しました。マットのサイズがあわない!
 マットとは、作品と額の間に挟む厚紙のことです。これがあるといい感じに見えるだけでなく、作品の保護になるようです。しかし、そのサイズが小さすぎます! (もちろんハクバさんはAmazonにきちんと記述されていますので、完全に私のミスです)

作品とマット、サイズがあわない
作品とマット、サイズが合わないっ!

 右下のサインは見えるようにしたい。左上の色の変化も見たい。となると、どうすればいいのでしょうか。マットを作品にあてがってみたのですが、みえません。
 マットをカッターナイフで切ればいい? よく見ればマットは、斜め45度にカットされており、素人には無理…。カッターナイフでやってしまうか。いや、せっかくの作品が…。
 それに、作品をどうやって固定するの? 我が家のスティックのり? セロテープ? さすがにだめでしょう。

 あをそめ.さんに勧めていただいたアクリルにしておけばよかった。ああ…。
 悩んだあげく、プロに助けていただくことに。松吉画材さんは15分で解決してくれました。

松吉画材、額装してもらう。
松吉画材さんです(※許可を得て撮影しています)

実際に飾る:ポイントその2

 もっておきたい思考は、はじめから「プロに相談」すべしです。本物のアートを飾るなら、飾りたい部屋の写真を撮り、作品をもって額装してくれる画材屋さんへ行くのがいいです。ちなみに、税込み550円で額装してくれました。
 作品を美しく見せ、固定するには技術が必要です。たしかに額はネットで買うより気持ち高めです。ですが、プロに相談することで、作品を最適な方法で飾ることができ、結果的に満足度が高まります。

階段にアートを飾る
飾ってみました。パンパカパーン!

はっきりしたこと

 アートを購入したり、飾ってみたりすると、自分の好みや傾向がわかります。この年になって、自分探しをしている気分になりました。
 アートにも人生にも、正解なんて無いんですよね。困ったらプロも助けてくれますし、いろいろ試してみるのは楽しいものです。
 みなさんも、ぜひアートの冒険に出かけてみてください。ご参考になれば幸いです!

 あなたのアートを飾る際の工夫は何ですか? コメント欄でぜひ教えてください!


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入江玄 アートライター
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