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効率いい速読は、主体的に読み、アウトプットで締めくくることで可能になる
読書好きの方ならおそらく挑戦したことのある速読。
慣れるまでは少し難しいですが、1年ほど速読を継続すると、その快適さと効果の高さからやめられなくなりました。
特別な訓練を受けた経験はなく、フォトリーディングの本を読んだ程度の独学ですが、それでも十分実践できます。速読の概要、メリット、方法をまとめたので、ぜひ継続的にトライしてみてください。
速読の概要
効果的かつ効率的な速読を可能にするのは①質問を設定し主体的に読むことと②読了後のアウトプットです。
その本からどんな情報を得たいのか明らかにして読むこと、そして得た情報をアウトプットすることで知識が定着します。
質問設定などの読書準備に10分、読書時間に20分、最後にアウトプットに10分程度使い、合計30分程度で1冊終わらせることができます。
もちろんじっくり読みたい本は読書時間を伸ばせば良いし、長めの読書ログを書きたい時はアウトプット時間を伸ばせば良い。
柔軟な読み方が可能ですが、基本的な読書法を速読にすることで、読書量が一気に増えます。
速読のメリット
主体的に読み、アウトプットで締めくくる速読のメリットは以下の3つ
①読書時間短縮: 時間はいくらあっても足りない
参考になるかどうかわからない本を、最初から最後まで全部読むのではなく、その本から得たい情報に関する質問を設定し、主体的に答えを探しに行くことで、読書時間短縮を目指します。
人生のいかなることにも唯一のゴールデンルールがあるならば、それに従うだけで全ての人は成功します。しかし残念ながらそんなものはありません。先人の知恵が、あなたにマッチすることもあればしないこともあります。だから数を打つのが、1番効率的なのです。
速読を行うことで、数多くの本を読むことが可能になります。その結果、自分に合うアイデアや方法に出会う可能性が増えるのです。
②読書目的は、何かを学ぶこと: アウトプットしない読書は記憶に残らない
最初から最後までしっかり読んだのに、半年もすると読んだ内容を全く覚えていないことはありませんか?
私は頻繁にありました。せっかく貴重な時間を割いて本を読んでも、面白かったという感想しか残ってない。
それはアウトプットを行なっていないからです。
要旨を読書ログにする、本の内容を人に話す、など形は何でもいいので、学んだ内容を自分の言葉でアウトプットにしないと、自分の脳に定着しません。
インプットに時間を使うだけでなく、それから得た利益を最大化するために、アウトプットをして読書を締めくくりましょう。
③真に学ぶとは行動すること: 定着しない記憶は行動に至らない
そもそも読書をするのは、自分の生活をより良くするためですよね。
本から得た学びを一つでいいので自分の生活に取り入れることができたなら、本を読む前と後で何かを変えることができます。
しかし本の内容を忘れてしまっては、行動するに至りません。
本から得た学びを実際に行動に移すためには、本の内容を記憶する必要があります。全てを記憶するのは無理でも、自分の設定した質問に対する答えならきっと覚えやすいですよね?その答えを自分の言葉でアウトプットしておけばなおさらです。
速読方法
具体的には、本を読む前に目次やはじめになどを読み、質問を3つ設定。その答えを探しながら、該当箇所だけ読んでいくことになります。
本から得た知識をもとに何か行動を変えることを目標にして、自ら主体的に読んでいく方法です。
通常の「本は、最初から最後まで順番通りに全て読まなければならない」という思い込みを変える必要があります。
質問は、読みながら変更しても良いですし、3つの質問が難しいなら1つだけでも構いません。
本に問いかける、そしてその答えをアウトプットするスタイルを実践することで、ただ受動的に本を読んでいる時よりも、本の内容が残りやすいことを実感していただけると嬉しいです。
最後に、速読の対象本について。
速読は全ての本に適用できるわけではありません。ビジネス本や情報収集には適していますが、最初から最後まで楽しむような小説やエッセイなどには向いていません。
向いているのは、行動を変えることに直結する本で、新情報を人生に役立てる目的が明確である場合のみです。
楽しみのための読書を否定するわけでは決してありません。私は速読だけでなく、楽しみのための読書もします。
食事に例えると、目的の違いがわかりやすいと思います。自分の血肉となる栄養価の高いものを食べるのが、食事そもそもの目的である一方で、家族友人とコミュニケーションのための食事や美味を追求する食事など、楽しむ目的の食事もあります。
速読はたくさんいろんな栄養を取る、通常の食事と似ていると思います。
そんなに時間かけずにさくっと読んでひとまずの目的を達成する。おいしい本だったらまた後日、じっくり楽しむのも良いですよね。
世の中は、面白い本にあふれているので、速読とうまく付き合って多くの良書に出会いたいものです。