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#423 学びを加速させるための「学び」を大切にしなければならないという話

 「物事を学ぶ上で大切なのは基礎・基本である」という言葉はいかなる分野においても共通する概念です。

 以前、コラムで早熟に対する社会的評価が高いと述べましたが、より若い年齢から、より高度な知識や技術を学ぶことに価値を見出す傾向にある。大手メディアでも、若干〇歳で気象予報士合格!といったニュースが取り上げられるのもまた、その傾向の現れではないのでしょうか。

 もちろん、その子自身が土台となる基礎的な力を獲得できているならば問題はありません。しかし、そのニュースの年齢の若さを見て、子どもの時に難しいことをやらした方が良いという誤解を持つことは危険であるのです。

『灘→MIT卒の起業家が考える、「大きく伸びる」学びと「伸び悩む」学びの違い』という記事の中でも、伸びるために必要なのは、その分野における基礎・基本の本質的な理解であると述べています。

https://gendai.media/articles/-/122694


 学びは指数関数的に伸びると言いましたが、残念ながら多くの人が「そうではない」学び方をしています。たとえば、理解が伴わない解法を丸暗記をしたり、英単語を覚えていないのに英文の演習をして「読解力が足りない」と勘違いし、英単語を覚えるべきなのに、意味のない英文演習を繰り返したりと、学びの加速に繋がらない学びを繰り返していることが多いのです。(中略)例えて言うと、100m走でしっかりと加速すればよいものの、最初の3mにできるだけ速く辿り着くために、頭から飛び込んでいるような勉強をしている人が多いのです。実際、私が学生の勉強を見た時に、ほとんどの場合でペースが速すぎると感じます。

 英語学習でも、特に中高一貫校においては、中学2年生で中学英文法を終わらせ、中学3年生から抽象度の高い長文を読ませようとする傾向がある。しかし、たった2年だけで英語の基礎・基本が身につくわけでは決してないし、その土台が形成されていない段階で、共通テストレベルの問題を解いたとしても結局頭打ちになる。逆に、高校2年生までにしっかりと基礎の土台を作っていれば、最後の2年で加速度的に「伸びていきます」。それは土台があればあとは物量でなんとかなるし、彼らの学習モチベーションの1つが大学受験であるならば、そのモチベーションに向けて自然と物量は上がるからです。もし今、物事の「壁」にぶつかっているならば、その分野の基礎・基本に立ち返ることが重要です。


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