#561 「おもろい」ってなんやろか
私の出身は関西なので、生まれたその瞬間から「お笑い文化」が、根付いていたように思います。
ボケとツッコミは少なくとも私がいた世界のコミュニケーションの中に自然と含まれていましたし、自分の表現によって、誰かが「おもろい」と感じてくれることを嬉しく思う気持ちもあります。
英語の有名な教材に、アメリカ人医師パッチ・アダムスのLaughter is the best medicineというものがあります。
ステージ4の末期癌を患った患者が、「笑う」ことによって奇跡的な回復を遂げる実話。笑いは私たちの生活に彩りを与え、時に人の命までも救うことがある。
一方、私たちが何をして「おもろい」と思うのかは、非常に重要な問題です。過去には、誰かを軽蔑したり嘲笑したりすることで、「笑い」が生まれる風潮があり、それがメディアで拡散されることによって、本来の「笑い」が歪曲して解釈されることもあった。人を犠牲にした笑いは決して「おもろくない」ことを私たちは理解しなければなりません。
『「“笑い”には 傷つける笑いと元気にする笑いがある」日本一学校回るお笑い芸人が小学校で授業《長崎》』という記事を見つけました。
漫才コンビのオシエルズさんは、毎年全国の学校を周り、漫才を披露。子どもたちにたくさんの「笑い」を届けながら、彼らに以下のようなメッセージを伝えているそうです。
以前、小泉今日子さんがバラエティ番組に対して批判的な意見を述べ、それに対して落語家の立川志らくさんが反論したことに関して、コラムを書きました。
私たち一人ひとりの「おもろい」の定義が洗練されればされるほど、この世の中の「笑顔」はどんどん増えていくのかもしれません。