シリーズ 『芸人』の創り方
今、お笑い芸人さんを育てている。
事の発端は、知り合いの作家さんから「一緒にネタ考えてよ!」というお誘いがあったことから。
俺は【情報バラエティ畑】で育っているため【ゴリゴリのお笑い畑】出身の放送作家には勝てないけど…それなりに”ネタ”は見てきているので「評価・アドバイスぐらいは出来るかも…」「俺で役に立てるなら…」という思いで引き受けた。
で…なかなかに苦戦している(苦笑)。
とある「お笑い養成所」の助手として2年ぐらい授業を見学していた経験があるが…どこをどう指導していいのか分からず頭を抱え始めた。
一番の難点は「ネタ作り」だ。
現在、相方である男性がネタを書いているらしく、自分で作ったことは無いようだ。
なので、誘ってくれた作家さん含め「こういうテーマでやってみたら!?」というアイデアをいくつか出した。
で!
先日、集めた小ネタを整理し
とお膳立てをし宿題を出した。
その1週間後の打ち合わせ……。
俺「(宿題の)台本はどんな感じ?」
芸人「あ、小ネタを追加してきたんですけど…」
…違う、違う!
そうじゃ、そうじゃない!
俺の中の鈴木雅之が急に歌い始めた…。
いやさ、新しい「小ネタ」なんてどうでもよくて。
全体の流れを見るための「台本」が欲しかったわけ!
その場の2時間が無駄になるし、完成出来なかったなら「待ってもらえませんか?」と打ち合わせを延ばすことだって出来たはずだ。
で、無理なら無理でギブアップしてくれた方が100倍マシ。
あと、すまないけどその類の【言い訳】は俺も若手時代に散々してきたので1万パターンぐらいは持ち合わせている。
言い訳の達人を相手に、時間を引き延ばしたりドタキャンするための【小細工】なんて通用するかよ…。
あとさ…それって学校時代の先生と生徒の”ノリ”というか。
その場で怒られたくないがゆえに誤魔化そうとしたけど、社会人となった今、別にそんな誤魔化すための言い訳なんてどうでもいいっていう。。
「結果」が全てなんだよ、社会人の世界は。
俺に怒られたくない言い訳をしたところで、あなたが『THE W』の決勝に進めるわけじゃない。
お客さんが入っている劇場の舞台に立って
って言ってネタを始める芸人がいるか…って話。
飲んで潰れようが、その舞台さえ面白ければお客さん的にはOKなわけで。
ってか、むしろ本来俺はそんなことで「怒らなくていい」のだ。
ただ「見捨てる」だけだし。
漫画『ダイの大冒険』のキルバーンよろしく、
「協力する義理はあっても、義務はない」
のだから。
彼女が俺のことをどう捉えているのかは知らない。
最初の面接の時に「『THE W』で優勝したら1000万円山分けしますので」とか言ってたけど。
もしかしたら、作家がネタを書いて、それを演れば簡単に優勝できる…と考えていたのかもしれない。
いや…どう考えても無理だよ。
もともとが女優出身だから「ホンが良ければ売れるはずだ!!」…と考えたのかもしれないが。
最高の「台本」が欲しいなら、相談する相手を間違っている(笑)。
俺としては、一緒に頑張って3年後ぐらいには準決勝とか決勝にいけるぐらいの実力がついたらいいなぁ〜ぐらいに考えていた。
が、どうも探っていくと、お笑い芸人になりたいんじゃないっぽい。
バラエティータレント
になりたいっぽい。
憧れの人が「イモトアヤコ」さんだったりするし…。
俺はどうやって、彼女のやる気を育てればいいんだ?
タレントって言われても…売れるには『事務所の力』と『運』がほとんどだもんな…。
だったら、大手事務所に入れる努力をしろってことになる。
「ただチヤホヤされたいだけ」の芸人志望の子にやる気を出させるためには…。。
とりあえず、モーニングノートとか書かせて「自分が何をやりたいのか?」の目的意識を持たせるところから着手しているが…。
う〜ん。
どうしよう。。
俺の思い、本人に届け!!(苦笑)
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