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業界初のアプローチで不動産売却を変革する不動産テックスタートアップの CTO が考える「イクラ不動産」を通じた “ものづくり” とその価値(iQra Interview)
私の原点は “ものづくり” への強い想いです。
自転車部品メーカーへの入社もエンジニアへの転身も、すべて軸は “ものづくり” にあります。
イクラでは「イクラ不動産」そのものだけではなく、作った “もの” をいかに使ってもらえるようにするのかまで考える必要があると悟った瞬間があり、そこからプロダクトの運営、メンバーの採用、さらにはマーケティングまで、気づけば事業全体を見渡すようになっていました。
今回は、イクラ取締役 CTO の笹島さんへのインタビューです。
売主と不動産会社をつなぐマッチングプラットフォーム「イクラ不動産」の開発を牽引し、CTO として活躍する笹島さん。
“ものづくり” への情熱を原点に不動産テックに挑む、笹島さんの想いに迫ります。
笹島 健太朗 プロフィール
新卒で大手自転車部品メーカーで経理財務を担当した後、Web 系事業会社のアメリカ子会社設立メンバーとして転職し、サーバーサイドエンジニアとしてエンジニアのキャリアをスタート。その後独立し、受託開発を行う。大手コンビニ等が導入するクーポンアプリを開発・運営。IT、鉄道等の上場企業の開発にも従事。
2021年、イクラに入社。2022年取締役 CTO 就任。
「イクラ不動産」とは?
日本で初めて一般消費者向けに全国の不動産売却成約情報をデータ公開。誰もが公平に活用できることを目指す、お家を売りたい売主と適切な不動産会社をマッチングする不動産売却プラットフォーム。
サービス開始4年で加盟店舗数は約3,800を突破。不動産売買仲介会社の12%にまで普及している。売上は昨対比170%と急成長中。
https://iqrafudosan.com/
事業全体にコミットしてこそ “ものづくり”
ーー イクラに入社したきっかけを教えてください。
新卒で勤めた会社の同僚、辻野さん(現・イクラ執行役員 CSO)からの紹介をきっかけに入社しました。
…と言っても最初はすごくざっくりとした紹介で「貴重なデータを活用しようとする、おもしろい会社で働いている」と。何事もまずは話を聞いてみようと、代表の坂根さんとお会いしました。
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ーー 代表坂根さんの第一印象を教えてください。
とにかく気迫がすごかったですね。
不動産業界、とりわけ不動産売却領域における手つかずの難題、具体的には、売主と不動産会社の情報の非対称性、今後国内で予想される人口減少・少子高齢化による空き家の増加、不動産価格の暴落などに対して、イクラが保有する不動産成約実績データ(以下、成約実績データ)を活用し、解決の糸口を探っていきたい!と熱く語る姿に、坂根さんの本気を感じました。
同時に「これだけ本気の人がここまで言うなら、本当に大きな課題がある」「解決したら大きな意義がある」と心動かされました。だからこそ、ともにチャレンジしたいと思いました。
ーー 入社後はどのようなことに取り組んできましたか?
入社当時の2021年9月、システムの安定や将来のサービス拡大を見据え、従来の「イクラ不動産」の基盤を見直す必要がありました。
当時のシステムの設計者は退職しており手探りな状況で再設計を行いましたが、かえってそれが功を奏した部分もあって、翌年2022年6月現在の「イクラ不動産」へとリプレイスを行いました。
また、その過程で私は CTO に就任しました。
現在は、CTO として開発チームだけでなく、マーケティングチームや CS チームもみています。
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ーー なぜエンジニア領域だけでなく、幅広くご活躍されるようになったのでしょうか?
私の原点は “ものづくり” への強い想いです。
自転車部品メーカーへの入社もソフトウェアエンジニアへの転身も、すべて軸は “ものづくり” にあります。
そのような中で、イクラではコードを書くだけが “ものづくり” ではない、と強く思うようになりました。
というのも、プロダクトの開発はコードを書くことの延長線上に「どのようにサービスを認知してもらうのか?」「どのようにサービスを使ってもらうのか?」など、マーケティングやオペレーションが必要不可欠だと気づいたからです。
プロダクトを機能させ、その価値をお客様に届けるためには、事業のあらゆる側面にコミットする必要があり、事業全体を俯瞰できてはじめて、不動産売却を検討している売主や不動産会社に心から満足いただけるアクションを取れると思います。
そうして開発だけでなく、プロダクトの運営、メンバーの採用、さらにはマーケティングまで、気づけば事業全体を見渡すようになっていました。
独自データのポテンシャルを事業成長へと昇華させていくのが醍醐味
ーー イクラの事業の魅力・おもしろさを教えてください。
① 売買成約にコミットできる “成功報酬” の仕組み
② 保有する成約実績データの活用可能性
これら2つが事業の魅力です。
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① 不動産売買決済後に費用負担が発生する “成功報酬” の仕組み
加盟不動産会社からは、売却成立時にはじめて成果報酬をいただく成果報酬型の料金体系となっています。
イクラの哲学は、徹底的に顧客視点に立つことです。
もちろん売買が成立しない限り、売上が立たない苦しさもありますが、この哲学があるからこそ、顧客に真摯に向き合い、売主の方にも不動産会社の方にも満足してもらえるサービスに繋がっていると感じます。
② 保有する成約実績データの活用可能性
「イクラ不動産」は日本で初めて一般消費者向けに全国の不動産売買成約情報をデータ公開。誰もが公平に活用できることを目指す、お家を売りたい売主と適切な不動産会社をマッチングする不動産売却プラットフォームです。
成約実績データの収集・公開は、不動産テックにおける、いまだ手付かずの課題でした。なぜならば、競合への流出懸念からタブー視されてきたからです。そのため、不動産売却を検討する売主は、不動産会社から提示される査定価格の妥当性を比較検討できず、明確な軸を持たないまま、不動産売却を行っていました。
ここに課題を感じた私たちは、成約実績データを一般消費者向けに活用することで、誰もが不動産価値を比較・検討し、売却ができることを目指しています。
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ーー 成約実績データ活用の先にある "イクラの目指す世界" とは?
私たちのミッションでもある「相場と不動産会社を見える化し、家の売却の不安を解決する」こと。
そしてビジョンである「お家の価値を上げ、家族の暮らしをより良くする」ことです。
ーー 成約実績データ活用がなぜ「家の売却不安の解消」と「お家の価値を上げること」につながるのでしょうか?
ものを1つ売買するにしても、人はその値段が妥当な金額なのか “相場” を確認しますよね。
その “相場” を知るためは、どの商品が、いつ、どこで、いくらで売れたのかなどの、成約実績データが必要です。
だからこそ、イクラ不動産が成約実績データを一般消費者向けに公開することで、売主も相場がわかるようになり、家の売却不安の解消につながると考えています。
さらに、成約実績データの活用により金融機関が不動産の価値を正確に把握できるようになれば、融資を受けやすくなり、結果としてより売主が不動産という資産が活用できる(=お家の価値が上がる)はずです。
こうした背景から、イクラが収集した不動産情報=成約実績データを収集・公開し、透明性を高めていきたいと考えています。
いまのイクラは成長意欲の高い人にとって、グロース期に携われるチャンス
ーー 笹島さんが考える、いまイクラに入社すべき理由を教えてください。
「イクラ不動産」の登録売主数・不動産会社の加盟数ともに急速に伸びており、2024年7月からはテレビ CM の放映を予定するなど、いよいよマス市場を積極的に開拓していくグロース期に突入しました。
そのような中でプロダクトを大きく伸ばす経験ができるのは、成長意欲の高い人にとって大きなやりがいとなるはずです。
事業も組織も拡大している真っ最中であるため、キープレイヤーが固定された組織とは異なり、イクラにはチャンスがたくさんあります。やる気次第で何にでもチャレンジできますし、自分自身の可能性を試すにはもってこいの会社です。
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ーー 今後、どのようなメンバーとイクラを大きくしていきたいですか?
課題に愚直に向き合い続けられるメンバーです。
私たちは「不動産の商習慣を変える」という本質的な課題解決を目指していますが、愚直さがない限り、いくらでも短期の施策に逃げることができます。目先の誘惑があってもブレない人になら、信頼して委ねていけます。
ーー 不動産経験は必須でしょうか?
いえ、僕も最初は業界知識も経験もありませんでした。もちろん知っているに越したことはありませんが、知識・スキルは後からいくらでも身につけられます。
不動産テックに取り組むスタートアップのため、不動産会社のカルチャーを連想されることも多い弊社ですが、不動産業界出身のメンバーはごくわずかです。どの部門でも20〜30代を中心に業界未経験者が活躍しています。
なので、ぜひ少しでもイクラを面白そうと思ってくれた方は、まずはカジュアル面談からでもお話を聞きにきてください。