麻と茶巾
麻は古来、神事において用いられてきました。
伊勢神宮、出雲大社でもそれらはみられます。
またそれらは「大麻」を用います。
大麻=薬物というイメージはあると思います。
しかしそれは戦後、アメリカ統治下において敷かれたこと。
大麻は今日も国内で多く自生しています。
それらは主には積みあげ、麻を績(う)んでいました。
「績(う)む」とは麻を紡ぐことを指します。
紡ぐといわないこと、これは他の繊維と差別化を図っていることとも窺えます。
○麻は「苧麻、大麻」の2種類
麻は苧麻(ちょま)と、大麻に分けられます。
苧麻(ちょま) = 日常(庶民)
大麻 = ハレの日・神事
という分けられています。
そんな大切に績まれた麻を茶巾としていたのが奈良でした。
神事にも用いられる茶巾を使い点前をする。
それはえも言われぬおもてなしであったことと思います。