ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

これ、めちゃくちゃ面白くてためになる本です。
イギリスは階級社会であり、人種のるつぼ(という言い方さ最近しないが)であり、多様性がある。移民たちの方がよそ者で窮屈な暮らしをしているかといえば、そうでもない。
イギリス出身の白人が固まって住んでいる労働者階級は貧しく、保守的で閉鎖的。対して、多様な人種が集まる地区はミドルクラス(日本人が考える中流よりは、年収が高くアッパーだと思われる)スクールの方が豊かな暮らしをしていて、開かれた考え方を持ち、教育もしっかりしているとこと。

ジャンルとしてはノンフィクションになるそう。どこかエッセーのように、英国社会であったリアルな出来事で構成されているようだが、少し違うようにも思う。
英国の現状を伝えるために、筆者である私とその家族に仮託して、物語を展開させている。その物語は本当の英国社会の実情を描いているから、ノンフィクションとも取れるが、すべての物語が事実ではないのではないか。
ただ、すべてが事実であるかどうかはどうでもよく、読者がこの家族と一緒に英国の実情を知ることができる良書である。

やはり日本にだけとどまっていてはいけない。留学するなり海外転勤するなり、いろいろな国に触れることは大切だと感じた。

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