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#77 【逆襲の栃木】「あまおう」を上回る?「スカイベリー」の知財戦略

こちらのnoteの内容は音声でもお聞きいただけます↓
https://stand.fm/episodes/6062ef6c4580c3b8fe72c137

これまで、第64回、67回、70回とイチゴの知的財産戦略シリーズをお届けしてきましたが、
今回もストーリーの続きをお話します。

★イチゴ戦争!栃木と福岡のプライドをかけた戦い

皆さんもお気づきの通り、
イチゴの歴史は、栃木と福岡のプライドをかけた戦いでもあるんですよね。
福岡で「とよのか」が生まれると、栃木からは「女峰」が生まれ、
栃木で「とちおとめ」が生まれると、福岡からは「あまおう」が生まれると。
収穫量・作付面積、産出額で全国1,2を争う産地ですから、意識しないはずがありません。
ちなみに、2019年のデータによると、今のところ全て栃木が福岡を上回っている状況です。
(e-Stat「作物統計調査」より)

★「スカイベリー」の登場

ただ、栃木は「とちおとめ」という品種を日本一普及させることに成功しましたが、
高級イチゴ路線では、福岡のブランドイチゴ「あまおう」に先を越されていました。
「とちおとめ」が出てからすでに17年の月日が流れ、
そろそろ後継品種をというところで、
全国初のイチゴの研究所まで開設して、生み出したのが「スカイベリー」です。
力の入れようがすごいですよね。

事前にマーケティング調査を行ったところ、
酸味が控えめで、甘みが強く大粒なイチゴが人気だとわかったので、
これらの特徴を盛り込んだ品種の開発に至りました。
1粒の重量は平均28gと、
平均15gの「とちおとめ」の倍近くもあるそうです。
まさに「あまおう」と似た特徴を持っていて、
バチバチに意識しているのがわかります。

プロモーション動画を見てもわかるように、
贈り物用とか、結婚式など特別な時間に食べる用
想定しているようですね。
https://youtu.be/bWhSWCjbS-Y

★「スカイベリー」の知財戦略

そんな「スカイベリー」の品種名は「栃木i27号」です。
つまり、「福岡S6号」の「あまおう」と同じく、
品種名とは別にブランド名として「スカイベリー」を商標登録しているんですね。

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