あの子

結局あの子の素顔は
見たことが無かった。

涼やかな表情をするにはまだ若かった。
俯いて、嘆いて、
また希望を振る舞うような、
そんな脱皮が少なかった。

君には今見えている人たちがいて、
僕にもまた君が知らない人が見えている

それでもいつか合わせ鏡のように
顔を合わせられたら
僕はこの上なく嬉しい

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