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犬のピピの話 327 輝きをあびてわらった
それからいったん病院を通りすぎて、私は、ペットサロンにピピをあずけました。
ピピは、ここで体を洗ってもらうのです。
えっ・・・?
ピピの表情がいっきょに曇ります。それでも
しぶしぶ、しぶしぶ・・・
と、いやいやながらもペットサロンに入ったピピを置いて、わたしと母は病院へ向かいました。
伯母が入院している病院を、わたしは楽しく闊歩(かっぽ)しました。
伯母の手術はうまくいき、命に別状はなく、そして、わたしはピピの輝きをあびていたのです。
たのしい、おもしろい、ドタバタでかわいいピピの、きらめく輝き。
病院の中にある、たくさんの不安や、苦痛や、恐怖や、死・・・
そんなものは、わたしたちとはまるでちがう世界。
わたしは、よそごとのようにわらっていました。