【イラスト小説】光へ向かう一発:ラスト・ワンショット・キル
銃声と爆発音に耳を塞いで、援護してくれる仲間を信じ、私は走った。 今では荒廃と化した東京が広がり続ける世界で、私は”高層ビルの屋上”へと向かっている
この戦争で失ったものを取り戻すために戦ってきた。家族や友人、そして自分自身も。 「それが今日で全てが終わる…!」
なんたって制圧が完了して、”敵 最高司令官の拠点だった、このビルから逃げ出そう” としていているのだから。 ―――ビルの最上階にあるヘリポートさえ押さてしまえば、チェックメイトなんだから。
ビルの最上階に到着したとき、時間はゆっくりと流れ出し、少しの余裕を感じた。 太陽光が屋上に差し込んできた。空が晴れている
「太陽…」
久しぶりの太陽の光だった気がする。この温かさに安らぎさえ感じる。そして、自分が戦ってきた理由がつぎつぎとよぎってくる
これまで人々の生活を守るために戦ってきた。戦争の、荒廃した世界から多くを取り戻すために戦ってきた。そして、自分自身を取り戻すために戦ってきた。
私は銃を構え、敵を見る。飛び立ちはじめているヘリコプターを見る。敵の司令官はそこにいる!
狙いを定め、引き金を引いた”銃弾”は、 ヘリコプターの燃料タンクに命中し、大爆発が起こった。
「やった……」 私は勝利の声を上げた。そして、光の中で微笑んだ。それは、新しい未来への微笑みだった。 私は太陽の光を見て、自分が生きていることに感謝した。
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