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【民俗学が登場する作品】『准教授・高槻彰良の推察』

今回はkayserが担当します。
前回に引き続き、「民俗学」が登場する作品を紹介します。

『准教授・高槻彰良の推察』

角川文庫キャラクター小説大賞を受賞しデビューを果たした澤村御影の小説『准教授・高槻彰良の推察』。シリーズ化されており、既刊7巻となっています。この小説からマンガ、テレビドラマへとメディアミックス化されています。

マンガは、相尾灯自が作画を担当し「月刊コミックジーン」にて連載中です。マンガは昨年末に最新刊5巻が発売されたばかり。

2021年には、Hey!Say!JUMPの伊野尾慧を主演にテレビドラマ化もされました。WOWOWと東海テレビが共同で製作し、フジテレビ系列にて放送。シーズン2まで作られています。そんな『准教授・高槻彰良の推察』を紹介します。

『准教授・高槻彰良の推察』あらすじ

深町尚哉は10歳の時、長野の田舎にある祖母の家に遊びに行った際、高熱で寝込んでしまいました。その日は夏祭り。真夜中にふと目を覚ました深町は、太鼓の音を聞きます。まだお祭りをやっているんだと思った彼は、こっそり家を抜け出しお祭りに。そこで、べっこう飴を食べた時から、人の嘘が歪んで聞えるようになってしまいました。

大学生になって、たまたま民俗学Ⅱを選択した深町は、その准教授・高槻彰良と出会います。ひょんなことから、高槻の手伝いをすることになる深町。そこから、怪異にまつわる事件に巻き込まれていきます。そして次第に、高槻の過去をも徐々に知ることになっていくのでした。

『准教授・高槻彰良の推察』にみる民俗学

この作品の興味深いところは、大学で民俗学を教える高槻が、学生たちに講義する内容です。作品を読むにつれ、読者もまるでその講義を受けているが如く、民俗学について次第に知るようになっていきます。

高槻が毎回の講義で扱うテーマが各話の事件のもとになっており、その事件を助手の深町とともに調査し解決に導いていくというのが基本の構成です。そこに、深町が体験した不思議な事件高槻の身に起こった過去の事件などを紐解いていくという大筋の物語が絡んでいきます。

民俗学の大枠を知ることもでき、それぞれの事件に落としこんでいくことで、より理解度が高まる本作。これは、民俗学好きには堪らない物語です。民俗学がいかに人々の暮らしと密接であるかということがよくわかるお話となっています。

高槻が特に研究しているのが、「現代で語られている怪談や都市伝説」について。多くのマンガや小説、ドラマや映画の題材になっているのはもちろんのこと、Youtubeなどたくさんの都市伝説チャンネルが存在しています。

昔から人々の間に伝わる伝説や昔話、ことわざ、歌や踊りなどの民間伝承が、さまざまに発展し、現代では怪談や都市伝説に。その派生した背景や理由を探っていくのが民俗学です。

民俗学を知ることは、大きな意味で、自分が何であるかルーツを知ることなのかもしれませんね。

まとめ

日本のコンテンツに多大なる影響を与えてきた民俗学。興味のある方には、ぜひおすすめです。今後も、民俗学を扱っている作品などを紹介していきます!

kayser

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