かわいいは違和感
少し前から言われだした「かわいいおばあちゃん」という言葉。
違和感があるのは俺だけなんですかね。
ディズニーのキャラクターを見てカワイイと言ったり、
浜辺美波を見てカワイイと言ったり、
股間の臭いをかいでるパンダを見てカワイイと言ったり、
まだそれは理解はできるんですよ。
でもおばあちゃんに対して、
カワイイってのは分からんのですよ。
ばぁちゃんは敬老するものであって、
愛でるもんやないでしょうよ。
家に総理大臣がいる友達の家遊びに行っても、
大臣の頭撫でたりせえへんでしょ。
そういう事です。
?
いやだからさ、おばあちゃんって、
かわいがるもんやなくて、敬うもんやないかと、
俺はそう思うんですよね。
とはいえ。
元も子もないこと言いますけど、
詰まるところどっちでもいいんです。
別に俺はおばあちゃんでもないし、
これからも多分、多分おばあちゃんにはならへんと思うし、
言われてる人が不快にならないならそれでええんですよ。
ただこのカワイイの違和感ってさ、
おばあちゃん以外にもいろんなところで感じるんすよね。
一番初めに思ったんは、
「キモカワ」が流行ったときですよ。
アンガールズやら、出川もそうでしたっけね。
それまで気持ち悪い気持ち悪いと言われていた人が、
急にカワイイものとして取り上げられたでしょ。
手のひらを返したように、
急に女性に囲まれるようにさ。
アンガールズなんてまだマシっすよ。
あのキモカワのハイパーインフレの時って、
ダイオウグソクムシとか出てきてたでしょ?
「キモカワ」通り越して、「グロカワ」って言われて、
ダイオウグソクムシ展とかそこらへんでやってましたもんね。
あの瞬間、
俺だけが価値観を逆にされたパラレルワールドに飛ばされたんか
と思いましたもん。
こいつらもう時期、用をたした後の便器をSNSに上げて、
「激カワ、残糞まる!」とか呟き始めんちゃうかって思ってたくらいです。
でもこうして書いてても分かるように、
かわいいがカテゴライズされていないもんなんて、
ほとんどなくなってしまった状態やと思うんすよ。
万物総カワいい時代ですよ。
キモカワブームの時、
イナゴの大群のようにカワイイが万物を食い荒らして、
全てをカワイイにして、ブームは去って行ったんやと思います。
食い荒らした後にカワイイ荒野となった現在、
カワイイブームは落ち着いてますが、
時期また奴らはカワイイを食べにやってくることでしょう。
次は先のブームの時に食い切れなかった、
すべてのものを食いつくし、
本当の意味ですべてのものが
カワイイと言われる日が来るのかもしれません。
「激かわ、残糞、よいちょまるぅ!」
ゆきぽよのそんなツイートを見る日が来ないことを、
僕は切に願っています。
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