耳に残って面白い、おすすめの歌ネタ
バンドとお笑いが好きな俺にとって、絶妙な立ち位置にいるのが、歌ネタなんですよ。
今回は、軽いジレンマを抱えながらではありますが、好きな歌ネタってのを、紹介させていただきたいと思います。
歌ネタは天津チャーハン
歌ネタは天津チャーハンに近い要素を持ってると思うんですよ。
音楽とお笑い。その2つを足した歌ネタは、俺にとって好き+好きの最強の組み合わせなんですよ。好きな天津飯と好きなチャーハンを合わせた料理、天津チャーハンと近しいんですよ。
でも俺は、天津チャーハンに対しては、どちらかというとアンチなんですよ。
天津飯とチャーハン、好き+好きを組み合わせてますけど、天津チャーハンってなると、どちらも食べた気にはならないやないですか。
だから歌ネタにも、そんなジレンマを感じてしまうんですね。
歌ネタのMV化とか、特番でやる歌ネタのバンドバージョンとかは、全然好きじゃないんですよ。
ただ逆に言うと、歌ネタは音楽や純粋なお笑いと違った面白さがあるのも事実なんですよ。理屈を度外視して面白いが頭に飛び込んでくる感覚、しゃべくり漫才以上に頭に残るキャッチーさ、一発ギャグやしゃべくり漫才とも違う、独自の良さがあるのが、歌ネタやと思うんですよね。カツカレーなんですよね。
ジレンマを飛び越えてきたそんな歌ネタのおすすめを、今回はいくつか、ご紹介させていただきたいと思います。
1.このダンスをする【2700】
芸人の本当の闇を抱えた、2700でございます。
闇の話を始めてしまうと長くなるので割愛しますが、2700のこのダンスをするってネタですけど、マジで神がかった最強のネタなんですよ。
そもそもですけど2700自体が、歌ネタ界でトップを走れるくらいめちゃめちゃ面白いコンビなんですね。
2700といえば、右肘左肘を想像される人が多いとは思いますけど、例えば桃太郎とかもエグいんすよ。
どんぶらこっこテーレッ!が耳について離れ無くなるのは間違いないですし、吊られて笑ってしまうのも間違いないっすからね。
他にも、ツネの自己紹介のネタも面白いですし、キリンスマッシュは笑いすぎて死ぬんちゃうかってレベルですし、裏マッチョとかも歌ネタなのに設定がしっかりしてて、面白いんすよね。
そんな中で、このダンスをするですよ。さっきの裏マッチョでチラッと言いました、「歌ネタなのに設定がしっかりしてる」ってのが、ものすごく発揮されてるのが、このダンスをするってネタなんですよね。
シュールでしっかりとした掴みがあって、小ボケを挟みつつ、途中で一旦落ち着けて、大ボケに持っていく。それを「このダンスをする」の一本のボケだけで畳みかけていくのが、マジで圧巻なんですよ。マジで面白いんですよね。
ちなみにこのネタは、かまいたちがYouTubeの動画で紹介したこともあって、最近ちょっと注目されつつあるネタでございます。
かまいたちのお墨付きもある最強歌ネタを見ない選択肢がないでしょうよ、みなさん。
2.取り調べ【アイロンヘッド】
以前単独で紹介記事も書かせてもらった、無敵の歌ネタ芸人、アイロンヘッドの取調べでございます。
2700同様、アイロンヘッドも設定がしっかりした歌ネタをするコンビなんですが、まずコンビのすごい所が、楽器の上手さを面白さに変換してるってとこなんですよ。
例えば音姫のネタ。
このネタなんか顕著なんですけど、途中めちゃくちゃ上手いギタースラップとか入ってましてね。シンプルにスゲェーってなるパートがあるんですよ。
そこで効いてくるのが、世界観。非日常な設定に上手いギターが入る事で、ナポリの「上手いなぁー」のツッコミがめちゃめちゃ面白く感じるんですよ。
音楽とお笑い、両方凄くないと成り立たないコントなんですよ。それがこのコンビの凄いところで一番の魅力やと思うんですね。
そんな中でも今回紹介したいのは、取調べでございます。このネタは凄いっすよ。ちゃんとコントをして、ちゃんと良い曲作ってるんすから。
このコントに至っては、楽器が上手いか下手かだけじゃなく、曲がいい曲じゃないと成り立たないコントなんですね。
それこそ、アイロンヘッドがプチブレイクした、旗揚げのネタなんかもそうですよ。アレも旗揚げ中にいい曲が流れてくる、って言う大きい流れとしてのボケで引っ張るコントやないですか。そんな感じなんですよ。
この取調べもノリの良い曲に吊られて、自供してしまうって大きい流れがあって、初めて成立するコントなんですよ。
アイロンヘッドは、ジャングルにしても、いややこややにしても、チュチュチュにしても、ある種音楽の様なハマり方をしてしまう、お笑い界のサウンドクリエイターとも言える存在でございます。
見た事、聞いたことのない方は、一度で良いから見てほしい、最高の歌ネタでございます。
3.飲み会のコール【新作のハーモニカ】
タイトル通りTikTokでバズってるネタ、新作のハーモニカの飲み会のコールでございます。
初めて見た時、こりゃバズるわな、と正直に思いましたよ。なんかね、ノリが若いのにネタがしっかりしとるんですよね。
まずこの飲み会のコールのネタですけど、飲み会のコールって、そもそも擦りに擦られたベタベタの設定やないですか。
最近やと、M-1のすゑひろがりずも取り入れてましたよね。教科書にも載りそうなくらい、ありきたりな設定な訳ですよ。
そんなありきたりな設定一本で突き進む訳ですから、なんか他で変わったことをせんとあかんですわね。
それがこのコンビの若くて良いところですよ。
彼らボイパとラップで漫才するんすよね。
しかもそのネタがしっかりしてるんすよ。フリはしっかり効いてるし、説明の軽いボケから始まって、大オチに向けての展開もちゃんとしてるしさ、漫才としてちゃんと面白いネタなんですよね。
ネットの人気がテレビに来る時代ですから、もしかすると半年後には、テレビで見ない日はない程人気が出ているコンビかもしれません。
今のうちから皆様も、新作のハーモニカをチェックしておいても、損はないと思いますよ。
カレーうどんを目指して
音楽とお笑いを取り入れた、俺の中でのカツカレーである歌ネタでございますが、カレーうどんと呼ぶほどのジャンルの確立はしていないのは事実でございます。
これはコミックバンドにも言える事ですが、歌ネタはお笑いの中の音楽であって、コミックバンドは音楽の中のお笑いなんですよ。独立はしていないんですよね。
しかし漫才と落語が同じお笑いなのに全く違うものとして確立している様に、歌ネタだって確立した芸事として発展していく可能性だってあるわけでございます。
これからも歌ネタの発展を見守りながら、ひたすらにお笑いを楽しんでみていこうと思う、今日この頃でございます。
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