継続することに関する千葉雅也先生のnoteについて
先日、哲学者の千葉雅也先生がnoteで「継続性の担保を外部化せよ」と言っていました。それをおこなうには、「アウトライナーがおすすめ」だとも。
このことを私は、「いつでも継続を再開できる環境を、外部に構築せよ」ということだと解釈しました。これについて、下記から続く文章で解説していきます。
2023/05/02 追記
千葉先生ご本人が、Twitterでリツイートして下さいました。とても嬉しいです。
・継続の極意
この言葉の根底にある思想は、「すべてを死ぬまで継続することはできない。しかし、すべては死ぬまで継続している」ということだと思います。
つまり、継続とは、中断と再開によって成り立つのです。
中断した後、何年経っても良いから再開すること。それこそが、継続の極意だと言えます。
では、どうすれば、一度中断した後も、再開しやすくなるでしょうか?
何かを継続する、あるいは再開しようとするとき、私たちはついモチベーションに頼ってしまいます。でも、モチベーションはすごく不安定です。昨日まで燃えたぎっていたモチベーションが、翌日にきれいさっぱりということは、よくあることです。
自分の内側にある、モチベーションに頼っていては継続はできない。だから、継続するには、継続あるいは再開するための仕組みを、自分の外に作らないといけない。
・WorkFlowyの特異さ
では具体的に、どんな仕組みを作るのか?千葉先生がすでに言うように、これにはアウトライナーがおすすめです。
おそらく千葉先生の頭にあるアウトライナーとは、先生が愛用しているWorkFlowyです。
WorkFlowyのレイアウトは、すべての情報を同じ階層で表示します。ふつう情報整理アプリには、フォルダ分け機能がありますが、Work Flowyにはありません。
それによって、たとえば、哲学に関する情報と、料理に関する情報が、同じ画面に並ぶことになります。最近はもっぱら料理に凝っている人が、新しくチャレンジした料理のメモを入力する際、かつて記録していた哲学の読書メモを一緒にながめることになります。
みなさんは経験ないでしょうか?「哲学をしている私」「料理をしている私」のように、思わずカテゴリ分けをしてしまう経験。
こういう考え方をしてしまうと、前にやっていたことを再開するのは、困難になります。かつて継続を中断してしまったことを「挫折」と捉えて、自分に落胆してしまうことにもなるでしょう。
・挫折は存在しない
しかし、挫折というものは、本当は存在しません。あるのは、中断と再開、それだけです。
だから、WorkFlowyに継続を記録することは、「継続性の担保の外部化」たりえます。
料理のメモを入力しながら、哲学の読書メモをながめることは、哲学を再開することを容易にします。
いや、もしかすると、ながめていることそれ自体が、すでに哲学を再開していると捉えることもできるかもしれません。
以上が、千葉先生のnoteに対する、私の解釈です。これで今日の文章は終わりです。
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