小説を面白くする方法を『パンク侍、斬られて候』を例に解説する
小説を面白くする方法について、町田康『パンク侍、斬られて候』を例に解説します。町田康ファン以外も楽しめるように書いたので、読んでもらえると嬉しいです。
まずは、代表作『パンク侍、斬られて候』の引用から見てみましょう。
問われた十之進はしかし涼しげである。衣服も涼しげ目元も涼しげ、全身これ涼しげであった。そして、この、涼しげな感じ、の本然はつまり、これから採用試験に臨む者に特有の演出された涼しさでつまり採用する側が、お? なかなか爽やかな若者ではないか。と思って採用してくる