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ファイブ・オー・オー

ファイブオーオーのビールを飲んで、
夜の散歩、
池袋のラブホが光る。
バーで繰り広げられるラブホの話し。
片手にみんな持つアルコールと笑い声、
それほんとうなの、
って聞けないから
ファイブオーオーのビールで
カンパイを繰り広げる
平日夜の二十一時。

あのラブホがすごくて、
女の子同士の気持ちいいし
カワイイし女のコってほんとう
kawaiiし息してくれてありがとう
って支離滅裂なのを全部
何かのせいにして
アルコール摂取する精神。

女しかいない空間で、
きみは誰とでも話せるねって
言われて、
アルコールのおかげで
ほんとうは毎日死にたくなるから
飲んでるだけなんですなんて
どこの誰が言えんだろう。
ただあなたの帰りを待ってるだけ
のトーキョーの片隅でなまえなんて
ないファイブオーオー。

叫んでいるのに誰にも気付かれないし、
あなたの心の中なんて誰がわかるだろうか。
タクシー拾ってべろんべろんで
身体が重くて誰からも評価されなくても、
ファイブオーオーのビール
を飲んで池袋からの散歩、
ひとりでもいいたのしいきっと。
あなたの帰りは去年だったか
来年だったかわからないけど、
きみは強そうだから大丈夫だよ
カワイイしキレイだしなんだか
アンニュイだしね、
なんて言われてそんなこと
関係ないじゃない。

コンビニのあかりにつられて
入る夜の十二時。
ファイブオーオービール
置いてないフライデー。
どうせ明日なんてないし
あなたもいない。
遠くなる池袋のあかりと
女のコのセックスカワイイ
息してくれてありがとう、
なんて考えながらそれでもずっと
あなたを呼んでる。

あなたの好きなファイブオーオー、
エイトビートみたいな心臓の音
懐かしいね。
トーキョーで同じ排気ガスを吸って、
同じファイブオーオーを摂取してる
のだけは知ってる。
それだけでとりあえず
乗り越えるフライデーに、
一週間なんて感覚ないから。
帰ってくるの待ってるわ。
明日か来年か去年か一昨年か
ニ〇ニ十年か知らないけど、
トーキョーのどこかにいる
あなたと
ファイブオーオーでカンパイ。

#詩

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