【執筆者おすすめCD&LP 前編】Recommended Discs for "Stay at Home" by Contributors.
※この記事は2020年6月号(146)に掲載したものです
6月号ではintoxicate にご執筆いただいた皆様の近況&プロフィールと、“ステイホーム”におススメのCD&LP を選んでいただきました。家にいる時間が多くなった今、アートワークを楽しみ、ライナーノーツを読んで、アルバムへの想いをあらためて感じてみていただければ!年末年始のおうち時間もこちらを参考に楽しんでくださいね。
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【青木涼子 Aoki Ryoko(能声楽家)】
世界の主要な現代音楽の作曲家と共に、能の声楽である「謡」を素材にした新しい楽曲を発表、国内外でオーケストラとの共演、オペラ出演を行っている。東京藝術大学音楽研究科修士課程修了(能楽観世流シテ方専攻)。ロンドン大学博士課程修了。平成27 年度文化庁文化交流使。第11回「創造する伝統賞」受賞。
https://ryokoaoki.net/
『J.S.バッハ: 無伴奏チェロ組曲(全曲) 』〈輸入盤〉
ジャン=ギアン・ケラス(vc)
[HARMONIA MUNDI HMC901970]2CD+DVD
【Ayuo(高橋鮎生)(音楽家)】
ニューヨーク育ち、子供の頃から数多くの音楽家や文化人と交流する。1960 年代のサイケデリック文化にはじまり、中世吟遊詩人音楽などの影響のもと、音楽と文学や哲学を総合したものを構想するようになる。現在まで計18枚のリーダー・アルバムを発表。 著書に『 アウトサイド・ソサエティ』。最新CD『アウトサイド・ソサエティ』
『Outside Society』
Ayuo( 高橋鮎生)
[Ayuo Music Records AYUO001]
【伊熊よし子 Ikuma Yoshiko(音楽ジャーナリスト)】
音楽ジャーナリスト、音楽評論家。通常の仕事はアーティストの取材やインタヴューが多いが、いまは対面の仕事や公演評はすべてなくなり、新譜について、これまでの名演、作曲家や作品に関してなどの原稿が多い。少しでも前向きに考え、この時期はゆっくり録音が聴けることに感謝。特にセット物は集中して全曲制覇を目指す!趣味のお料理記事もレシピ増大中で、いま保存食に夢中。
『ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集』〈輸入盤〉
エベーヌ弦楽四重奏団
[Erato/ワーナー9029533981]7CD
【池田卓夫 Ikeda Takuo(音楽ジャーナリスト@いけたく本舗®︎)】
37年半の新聞記者生活を経て、フリーランスの音楽ジャーナリスト。MCや制作、審査も行う。「おこもり」後2か月あまりは自炊のスキルアップ、生活リズム維持を目指して食事を写メで撮り、Instagram、Facebook、Twitterにアップし続けた。同時に「NOOM」アプリを活用、サイクリングや筋トレを日課にして4kgの減量に成功。読みそびれていた本、聴き損ねていたディスク、気になっていた楽曲のスコアに浸り続け、それなりに充実の日々だった。
『J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻』〈高音質〉
トレヴァー・ピノック(cemb)
[DG/ユニバーサル ミュージック UCCG-40101]UHQCD x MQA-CD
【大西穣 Onishi Joe(音楽ライター/音楽家)】
バークリー音楽大学作曲科卒後、国際的な音楽制作会社で制作全般を経験。佐々木敦と東浩紀が主催するゲンロン批評再生塾に参加し、現在は様々な媒体で執筆をおこなう。イチベレ・オルケストラ・ファミリア・ジャパンの一員としてFESTIVAL de FRUE 2019に出演。
『Thorvaldsdottir: In the Light of Air』〈高音質〉〈輸入盤〉
International contemporary ensemble
[Sono Luminus DSL92192]Blu-ray Audio+CD
【片桐卓也 Katagiri Takuya(音楽ライター)】
1956年福島県生まれ。大学在学中にフリーの編集者/ライターとして仕事を始め、1990年頃からクラシック音楽のライターとして執筆活動を行う。「音楽の友」などのクラシック音楽系雑誌にインタヴュー、コンサート・レヴューなどを定期的に寄稿する他、CDライナーなども執筆。最近では岩代太郎『30/55』のライナーに参加した。
『赤い鳥逃げた?OST(原田芳雄生誕80周年記念)』
樋口康雄
[ユニバーサル ミュージック UPCY-9668]
【片山杜秀 Katayama Morihide(政治学者/音楽評論家)】
広島県の三原市芸術文化センター「ポポロ」の館長に4月1日付で就かせていただいたものの、今年度から空間的移動を伴うかたちで新しく何かをなさる方がかなり等しく経験なさっているであろう情況に、追い込まれてしまった。とにかく行けないのです。どうもすみません。最近著は『皇国史観』(文春新書)、『週刊新潮』に「夏裘冬扇」を連載、『レコード芸術』にレコード小説」を隔月で連載でしています。
『パガニーニ&コシュキン:作品集』〈輸入盤〉
アルチョム・デルヴォード(g)
[Melodiya MEL1002638]
【北小路隆志 Kitakoji Takashi(映画評論家)】
映画評論家。京都芸術大学教授。著書に『王家衛的恋愛』、共著に『エドワード・ヤン 再考/ 再見』、『アピチャッポン・ウィーラセタクン光と記憶のアーティスト』など。今回は韓国映画の傑作を紹介しましたが、雑誌「ユリイカ」の5月号でホン・サンスについて書いてます。『パラサイト』の社長役のイ・ソンギョンはかつて彼の映画に嫌な役でよく出演していたなあ、と思い出された。
『A moon shaped pool』
Radiohead
[XL Recordings XLCDJP-790]
【北中正和 Kitanaka Masakazu(音楽評論家)】
春から夏にかけて思い出すまま。台湾の歴史書やビートルズ関連書。東京音楽大学のポピュラー音楽史Zoom授業開始。友人のZoomセミナーに初参加。パワーポイント初使用。野生化したふてぶてしいハクビシンの侵入遭遇。直接間接に出会った人たちやキジバトとの悲しい別れ。そして久しぶりの安否の確認。枇杷の収穫。ぎっくり腰カム・アゲイン。完熟梅の香り。アフリカの音楽。
『Rejoice』〈輸入盤〉
Tony Allen( b)HughMasekelaMoffett(b)
[World Circuit 5053855750]
【北中理咲 Kitanaka Lisa(ライター)】
雉鳩の夫婦がステイホーム中に来訪。庭のジャスミンの茂みに巣をつくり、卵を2個産む。近所の猫に1つ盗まれ、雛は一匹孵る。「クゥー」と鳴く。命名「クゥちゃん」。巣をリフォームして産卵。また一人っ子。カチカチ嘴を鳴らす。命名「カッちゃん」。産卵三度め。水無月。巣が襲われた。白い尾羽と羽毛が草むらに。涙。合掌。母鳩と雛の命を奪ったのは猫ではなく、ハクビシンだった。天国のヤドランカの歌声を聴いて祈る。
『Moon will guide you』
Jadranka
[OMAGATOKI OMCX-1060]
【桑原シロー Kuwahara Shiro(音楽ライター)】
北多摩在住の音楽ライター。たまに日本のディープサウス・熊野在住のギタリストのマネージャーも担う。自粛期間中は往年の東映やさぐれプログラム・ピクチャーに病みつきになり、でもって池玲子の魅力に開眼して、モゾモゾする日々を過ごす(「喜劇特出しヒモ天国」の彼女の可愛らしさといったら)。夏が来てもこの気持ちは止められないと思う。
『やけっぱちロック~やさぐれ歌謡最前線:ビクター編』
v.a.
[Solid Records CDSOL-1128]
【高野麻衣 Takano Mai(コラムニスト)】
歴史と音楽、マンガ・アニメ等について執筆・講演。舞台のストーリー原案・構成も手掛ける。著書に『マンガと音楽の甘い関係』(太田出版)など。ラジオ『Memories & Discoveries』(JFN系列)出演中。イタリアに移住するのが目標。好評の朝カルオンライン講座「ムジカサローネ」今後の講座は2/6 土曜夜「女優と語るメトロポリタン・オペラ」https://mai-takano.com/?p=3606
おススメアイテム、冬はこれ!
『ウィンターズ・ナイト』
STING
[DG/ユニバーサル ミュージック UCCH-1028]
【小沼純一 Konuma Jun'ichi(音楽・文芸批評家/早稲田大学教授)】
諸般の事情で、GW以降、STAYHOMEできず。したくてもできない。なので、部屋にいられるときは、寝ているか食事の準備、かろうじて、授業の準備で大量の原稿を書く、聴いてもらいたい演奏や曲のリスト作成。へろへろですにゃ。およそ無愛想な文章なので、CDだけはいいものを。Maria Schneider『Winter MorningWalks』で如何。冬じゃないけどね(苦笑)。
『Winter MorningWalks』〈輸入盤〉
Maria Schneider
[ArtistShare AS0121]
【小室敬幸 Komuro Takayuki(音楽ライター)】
クラシック、ジャズ、映画音楽を取り扱う音楽ライター。大学では池辺晋一郎氏に作曲を師事し、大学院では音楽学を学ぶ(研究テーマはエレクトリック・マイルス)。現在は執筆の他に、大学で教えつつ、ラジオでもお喋り。Jazz The New Chapter Vol. 5 & 6に寄稿。趣味は楽曲分析と録音&編集。近状は、昨年生まれた第一子と戯れることを日々楽しみつつ、Zoom上でのオンライン講座の仕事が増加中。
『Henosis』〈輸入盤〉
Joep Beving
[Deutsche Grammophon 4835209] 2CD
【坂本信 Akira Sakamoto(翻訳家/ライター/ベーシスト)】
札幌市出身。音楽出版社やレコード会社、楽器メーカーの出版物のための記事の執筆や翻訳、数百人のアーティストの取材や通訳を行う。翻訳書は『ビートルズ・ギア』、『ジェームズ・ジェマーソン:伝説のモータウン・ベース』、ブライアン・メイ著『レッド・スペシャル・メカニズム』など。ベーシストとしても活動し、高崎晃やマイク・オーランド、伊東たけし、仙波清彦などと共演。
『ANA』
Ralph Towner(g)
[ECM/ユニバーサル ミュージック UCCE-9263]
【佐藤英輔 Sato Eisuke(物書き)】
3年半のサラリーマン編集者を経て、1986年秋からフリーランスの物書きに。音楽はどうしようもなく、好きなんだと思います。とくに、酔狂なもの、枠と枠の間に存在するものが好み。3月中旬から、電車やバスに乗っていません。そんなおりなので、あることに集中。残念ながら、悪いことではありません。JALの国際線機内放送のジャズ25チャンネルを選曲も。ブログは、https://43142.diarynote.jp
『ドアティ: ディス・ランド・シングズ この地は歌っている』〈輸入盤〉
アニカ・ソコロフスキー( S)ジョン・ドアティ(Br)
[Naxos 8559889]
【尻流複写二(シリル・コピーニ、Cyril Coppini)(落語パフォーマー)】
在日23年のフランス人。協会の所属もせず、師匠の亭号をもらわず、落語界の「アウトロー」として2011年より国内外で口演・講演会を行う。落語をテーマにした漫画の仏語翻訳、仏語落語の演目集も母国やフランス語圏諸国で出版。2016年より東京浅草「東洋館」にてレギュラー出演中。元気をつけてもらうため、La Caravane Passeのデビューアルバム(日本盤)をループで聴いています!www.cyco-o.com
『プレシュティ村へようこそ!サシャ・モナ夫妻より』〈輸入盤〉
LA CARAVANE PASSE
[JABUP RECORDS DDCZ-1686]
【末次安里 Suetsugu Anri(著述家/編集者)】
1954年4月、東京生まれの著述家/編集者。中央大学文学部国文学科卒(卒論は「寺山修司論」)。女性誌や週刊誌のアンカーを長年担いつつ、数誌(Out there /JazzToday等)の編集長を歴任。近年はU-STREAMやFRESH LIVE(=いずれも無料配信事業から撤退)上でネット番組を企画・制作し、現在は撮影・編集・進行までをソロで行なう文化系新番組『アウトゼア』(仮題)を、某ネット上にて近日公開するべく準備中。
『Coquette』
潮先郁男 (Guitar)、さがゆき(Vocal, Guitar on 1,3,4,6,10)
加藤崇之(Guitar 5,7,9,11,)、宮野裕司(Alt Sax on 1,2,3,4,6,8,10,11,12)
土井徳浩(Clarinet 2,8,10, Bass Clarinet 12)
大石俊太郎 (Alt Sax &Arrangement on 2,8,10,12)
[地底レコード B-59F]
後編はこちら
*掲載号紹介
intoxicate 146 2020.6.20発行
【目次】
https://tower.jp/mag/intoxicate/2020/146
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https://tower.jp/item/5064635/intoxicate-2020%E5%B9%B46%E6%9C%88%E5%8F%B7%EF%BC%9C%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%8F%90%E4%BE%9B-(%E9%99%90%E5%AE%9A100%E5%86%8A)%EF%BC%9E
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