何か新しい言葉を学びたくなりました〜『英語の発音と綴り』〜【10月英語本チャレンジ13】
今日は英語本、ではありますが、実はアラビア語奮闘記でもあります。
著者は外務省入省後、アラビア語を専門語学に割り当てられ、エジプト留学中に必死でアラビア語を学んで総理大臣の通訳ができるまでにアラビア語に熟達された方です。しかもその間、アラビア語だけやっておけばよいわけではなく、英語もふつうにコミュニケーションできるレベルに持っていかなければならないという、鬼スケジュールです。
使える外国語は英語だけの私からすれば、どれだけ大変なことか想像ができません。
そして本書にある通り、アラビア語は書き言葉と話し言葉が大きく乖離している言語です。外国語大学の英語科にいた私にはアラビア語科の友人がいるので聞いたことがあったのです。エジプト、という国も自分がイギリスへ留学している間にロンドンからカイロへ遊びに行ったことがありました。
飛び込んでくる言葉が何も分からない、ということだけでなく、街の持つ空気がまったく違っています。車が行き交う通りを平気で渡ろうとする人たち、ドアが閉まっていないバスの入口に鈴なりにつかまる人たち、それに一度立ち止まるとよってたかって好奇のまなざしで近付いてくる人たちに、なぜか一緒に写真を撮らせてくれと頼まれ、撮ると大喜びで自慢して回っている(ように見える)家族。何もかも見たことがない、まさにこれぞ「異国」だ、と思いました。
アラビア語が分かる友人がいなければ、どうにもならなかったでしょう。
そんな環境でしかも期間限定で通訳できるレベルにまでアラビア語をもっていく。そのために著者が決めたのは、まず「すべての学習のゴールを話すこと」に集約すること。「スピーキングファースト」でした。
それが英語でも何でも何かを習得するには目標とそこまで行くための行程を決めねばたどり着けません。マイルストーン、と言ったりしますね。目標を定め、そこから逆算してやるべきことを決める。そこからアウトプット重視、日本語脳の活用などいろいろな戦略が生まれてきています。
「話す」ことが最終目的なので、「聞いて分かる」前に「その音を話せるようになる」から入るのが面白いと思いました。英語やその近隣の語族の場合はある程度発音にも見当がつくものも多いかもしれませんが、アラビア語だときっと全然違うのでしょう。英語でも発音専門のコーチングもありますし、よい手かもしれません。
この本を読んで思いました。「何か外国語を勉強したい〜!」
外大で英語科に入ると決める前、本当はドイツ語か中国語をやりたかったのです。ドイツ語は第二外国語として単位を取りましたが、今では話せるにはほど遠い状態です。中国語は発音からもっと忘れてしまっていますね。その二カ国語じゃなくてもいい、何か新しい土地でその言語だけをひたむきに学ぶ、そんな時間が欲しい、と思いました。
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