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傘が「壊れた」?

 先日、小中高生相手の塾をやっている友人に聞いた話です。

英作文で、

「傘が壊れたのが分かった」

という感じの問題があったそうです。

英文法的に言うと、いわゆる第五文型、SVOCの文になります。
知覚動詞(見る、聞くなど)や使役動詞(「させる」のmakeやget、haveなど)が典型的な文になります。

ま、そこはいいんです。

とある中学生が、

I saw my umbrella destroyed.

と訳したものだから、その友人は吹き出しそうになるところを必死にこらえたそうで……私もそれを聞いて思わず笑ってしまいました。

この意味で「壊れた」に相当する単語は何でしょう?
そう、シンプルにbrokenでよいのです。

destroyedという単語が使われてしまうと、

傘が象にでも踏みつけられて、ズタボロに破壊されたのかと思うではないですか!

日本語のゲームやアニメで、「デストロイ」という言葉が普通に使われているからなのか、それともbrokenという単語が思いつかなかったのか、それは分かりませんが、単語はシチュエーションに合ったものを使わないと話が通じなくなってしまうこともあります。

適切な単語を用いるのって、重要ですね!

英語だけじゃありません。
日本語でも重要です。

この場合、destroyは「壊す」ではなく、「破壊する」とするのが正解でしょう。英語の単語、日本語の語句、それぞれに守備範囲があり、重なっている部分が日英で大きければ、かなり一対一で対照している単語ですが、名詞以外の語句でそんなに意味が重なっているものは少ないでしょう。

言葉の守備範囲を知るには、英語ではやはり英英辞典が断然お勧めです。英語ではどういう意味が第一義として出ているのか、どんな意味があるのか、調べておくと、実際に用いるときの助けになります。

初学者では少し難しい部分もあるでしょうが、Longmanの学習英英辞典なら単語が2000語だけで説明されています。英和辞典だけで辞書を引いていると、訳語としてあげてある訳語にイメージを引きずられていしまうので、それを避けるためにもはオススメです。

遠回りに思えても、英語をモノにしたいと思うなら、最終的には近道ですよ。

急がば回れ!
Haste makes waste!

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