
効率のよい学び方とは?〜『最高の勉強法』〜【9月実用書チャレンジ4】
本日は一昨日のチャレンジに続いて「勉強」の文字がタイトルに入った本、『科学的根拠に基づく最高の勉強法』です。
『勉強脳』はアメリカの大学教授が教える目線から書いた本、そしてこちらは日本とアメリカの医師試験に上位の成績で同時合格を果たした、学ぶ者の立場から書いた本です。目線が違うので読んだ感触は異なるのですが、効果のある勉強法と効果のうすい勉強法については、共通点が見られます。
たとえば、本書では効果的な勉強方法の中で、「アクティブリコール」というものが第一に取り上げられています。簡単にいえば「意識的に思い出すこと」です。
むむむ?
これは『勉強脳』では「想起練習」とされていたものです。また、スタンフォード大学オンラインハイスクール校長の星友啓氏も脳が一生忘れないインプット術』で言っている「リトリーバル」とも同じでは?
おお、確かに学術的には想起練習・検索練習など呼ばれることがあるとも書いてある。要するに同じ概念、ということです。少なくとも勉強法について書いた3つの本にこの「想起」=思い出す、という方法が書かれており、しかも脳科学的に有効とされている。確度の高い学習法と言えるのではないでしょうか。
では、試験を今から受けるわけでも、学生に戻るわけでもない社会人にとって、この「アクティブリコール」=「想起」をもっとも有効に使える機会はどんな時でしょうか? 社会人になって独学するならやはり「読書」ですよね? そうです、読書のあとは「想起」練習を行うとよい。つまり、アウトプットが大切だ、ということなんですね。
私がこうやってnoteに本について書いているアウトプットも、「アクティブリコール」=「想起」ということになります。アウトプット、やはり大事ですね。
あと効果が高くない勉強法も書かれており、『勉強脳』や『脳が一生忘れないインプット術』ともほぼ同じ事が書いてあります。この3冊のどれでもよいので、興味のある方は読んでみるとよいかと思います。
もうひとつ興味深いのは、『勉強脳』でもこの『最高の勉強法』でも、たとえばアクティブリコールは効果が高い勉強法なのだけど、やっている本人はあまり効果的だ、という実感を得にくいものだ、としている点です。つまり、めっちゃ勉強してるでぇ〜、やってまっせぇ〜、とどや顔するようなやり方ではなく、ただただ積み重ねていくことが勉強への近道ということです。「学問に王道なし」とは本当のことだったのですよ。古典ってやっぱエライ!
そうなると、次は努力しなくても継続するための習慣化が必要になりますね。歯磨きするかのごとく、頑張っているという意識もなく、気が付いたら実力がついている、というのがもっとも効率のよいものの学び方なのかもしれません。
この本に出会うまで、実は紆余曲折(というほどのものでもないが)ありました。まず、記憶法とか勉強法とかいうキーワードをたぐってYouTubeを見ていると、まずこの本の著者のYouTube動画を見つけたんです。
「へぇぇ、そうなんだ!」とそのときはそれだけだったのですが、その後日経のウェブサイトでマイクロソフト現役エンジニアの牛尾剛氏が出した知的生産術の本の記事を読むと、
「オレの本よりこっちの本の方がすげえ」
みたいな感じで、安川康介氏の本を薦めていました。名前と経歴にうっすら記憶があったので、本を探してみるとやはり以前見た方だった、というわけです。「真実はひとつ」とは言いませんが、本当に有益なことは同じ事なんですね。
昨日のチャレンジは、コチラ↓↓↓
今回のチャレンジをまとめたマガジンは、コチラ↓↓↓
夏休み新書チャレンジをまとめたマガジンは、コチラ↓↓↓