『精霊の守り人』
もうずっと前に読んでいたこの本。
毎月Audibleで一冊ずつ配信されるので聞いてみた。
やはり、いい。
特にこの『精霊の守り人』は本を読み、NHKで放映されたアニメも見て、さらに藤原カムイ氏のコミック版も見ているというのに、今聞いても涙が出るほど。
この『精霊の守り人』は、三十代の女用心棒で短槍使いのバルサがひょんなことから精霊の卵を身に宿してしまった皇子チャグムを守る話だ。といってしまえば、「それだけか」となるけど、実際はこのどこか日本風なヨゴ新皇国で繰り広げられる世界に読む人を引き込んでしまう、ファンタジーである。
この後にバルサが主人公となる『守り人』ラインナップとチャグムが主人公となる『旅人』シリーズが合計10冊余り続くのだが、その始まりがこの『精霊の守り人』だ。
ファンタジー、といえば、妖精や魔法使いの出てくる西洋風のものを意味することが多い中にあって、私たちにとって親しみやすい東洋的世界観。この『守り人』シリーズは、「和製ファンタジー」と呼ばれるのも分かる。
でもそこはやはり異世界だ。
知っているようで、少し違う。
いつものご飯に少しエスニックなふりかけをかけただけのつもりが、実はご飯もいつもの白飯じゃなかった。おまけによく見たら器もお箸も何もかもいつものものじゃなかった、というような世界観の作り込みに知らず知らずの間に取り込まれてしまった感じがする。
西洋のファンタジーはちょっとなぁ、と思う方は是非読んでみて欲しい。
それにしても、Audibleでお話を聞くのもいいなぁ。またシリーズ次巻も出たら聞きたいと思う。
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# 1996/7/11
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