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スペックは同じでもモデルが違う?〜『夫のトリセツ』〜【9月実用書チャレンジ12日目】
ちょっとヘビーな内容を読んでいたので、ここでまた閑話休題、友人がすごくハマっているという「トリセツ」シリーズを読んでみました。いえ、実は読んだのではなく、聴いたのですけどね。
何の気なしに『夫のトリセツ』から始めたのですが、『妻のトリセツ』の方が先だったようですね。
この2冊は同じ講談社+α新書のレーベルですが、これに続く「息子」とか「娘」とか「孫」とかは、違う出版社から出ているようです。
友人がハマるのもこれは分かる! 日常で家族と接するときに思う「んもぉ〜!」という瞬間の気持ちが面白いぐらいに代弁されているのです。わが家は夫と息子、私の三人家族です。だから私以外は全部オス。男性の脳、女性の脳、それぞれの違いから来る行動の差を説明されると、「なるほど」と手を打つところがたくさんあります。
本書によると、男性と女性で脳の機能自体は変わらない、とも言えるけど、その同じスペックの脳でも、「チューニング」が違っているのだそうです。つまり、同じことができる機能は備えているけど、違うカスタムモデルになっているから、得意なことが違うのです。つまり、男性は「狩り」仕様、女性は「子育て」仕様となります。
というと、「差別はんたーい!」とかいう話になりそうですが、そういう風に持っていかないようにしてあるのが本書のいいところ。あくまで今まで人類が生存してきた中での役割分担があったため、それぞれそういう「特性」を備えているのだ、と説明してくれます。
男性は獲物を遠くから見渡して、目標に向かって一直線。周辺の状態を把握する空間認識能力は優秀です。一方、女性は子どもを育てるためにじっと見て観察して何か危険の兆候はないか、また周りの人と協力して事に当たるのが得意。
だから「差別」ではなくて「区別」と言えるのでしょうね。
昔、『話を聞かない男、地図が読めない女』という本がヒットしたことがありました。装丁のイラストが印象的なので、覚えていらっしゃる方もいるのでは、と思います。
で、そういえばと思って読み返してみると、うん、男女の脳の作りについてはまったく同じことが書いてあります。
『夫のトリセツ』では、男性は話を聞かないのではなく、聞こえないのが正しいそうです。狩りの途中で物音がしたら緊張状態に入って周りの様子を把握することに集中します。空間認識能力を最大限に発揮していくと何が起こるか。言語解析のためのリソースを振り分ける、つまり、音声認識エンジンを切ってしまうのだそうです。
これが女性から見れば「なんで話聞いてないのよ!」となる原因なのですね。うちの夫も自分がテレビを見たり、漫画を読んだりしているとまず、こちらの言うことは聞こえていません。夫に何か言うことがあるときは、じゅうぶんにこちらに注意が向いているときに話すようにしています。これも理解するのに時間かかりましたけどね……
そこで、話が聞こえない夫が妻の話をどうとらえるか。モスキート音に聞こえ出す、って言うんですよ。「ほえほえほーひーぷー」ですって。いや〜、わたし、これ音声で聴いてたもんですから、運転中に吹きましたわ。「いやいや、ほえほえ〜ってなんやねん!」ってね。
『夫のトリセツ』は著者・黒川伊保子さんのそういう書きぶりもまた魅力ですね。
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