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忘れたっていいじゃないの? 〜『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』〜【11月読書本チャレンジ9】

さあ、読書本チャレンジも今日で9日目。
今日は『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』を取り上げます。これも今まで「積読」だった本です。

『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』

ここまでの読書本は比較的「ガッツリ」系でした。肉食系というか「読め~! 読まないと死んでしまうぞ~!」と言いたいような。いえ、もちろん強要するようなことはありません。あくまで「読むといいよ」というスタンスではありましたが。

それに対してこの本は作家・書評家という肩書きを持ち、今もたくさんの本を読み書評をする方が書いた本でありながら、「忘れていいんだよ」とやさしく微笑んでくれるような感じの本です。

ちょっと意味分からなくなりました?

でも実際そうなのです。スタートラインは「受け入れる」こと。

・「読むのが遅い」自分を受け入れる
・「読書習慣が身につかない」自分を受け入れる
・「読んでも忘れる」自分を受け入れる

第1章 「忘れる」ことから読書は始まる

意気揚々と読み始めたはいいが、どうにも難しい。何て書いてあるか分からない。でもせっかく買ったんだし、読まないともったいない。よくある悪循環パターンですね。自分には理解できない? と自己嫌悪に陥り、「読書って、つらい」となるのです。

また著者の印南氏は本がズラリと並ぶ空間への憧れが高まっていって、自分の部屋にそんな環境ができたのだけど、

「実際のところ、本に囲まれた環境はそれほど快適ではない」

第2章 肩の力を抜いて読書するための心構え

と言います。本が増えればいずれ本棚からあふれて山積みになり、ホコリも溜まってしまうと、なんのために本があるのか、意味や目的が分からなくなる、からストレスもたまる、と。

これには私も同意します。昔から本が好きでしたが、本を買うスピードが特に加速したのがこの数年のこと。買うだけ買って積んでいるだけ、という本もたくさんありました。その後、コロナにより仕事がリモートメインとなり、空き部屋を書斎に改造して本棚に本を並べるようにしたら、なんだか頭の中がスッキリしたのです。物理的な空間、という座標軸と、本の内容が既読未読にかかわらずリンクされたのですね。そうすると『積読こそが完全な読書術である』でいうところのビオトープが物理的空間からの拡張、という形で脳内に疑似展開されるような感触があります。

しかし、本書の指摘するのはスッキリする、という話ではなく、本を溜め込むことの弊害とストレスの方です。本は高尚なものだ、何か得なければならない。という意識から、ちゃんと読むべし、処分するなどもってのほか、という風に思考が進むと、プレッシャー以外の何ものでもなくなります。でも、

・本は、大いに利用するべき消耗品である
・だから、自分なりに読みこなし、つかいこなせばいい
・読むという”体験”こそが重要で、”記憶”はあとからついてくるもの
・必要のない本は、どんどん処分しよう
本を「大いに利用すべき消耗品」だと認識することがdけいれば、その時点で(それ以前はハードルが高かった)ホントの距離感が一気に縮まる可能性が出てきます。

第2章 肩の力を抜いて読書するための心構え

読書は修行ではないので、気楽に読めばよいのですね。読書は「1%のかけら」を残すことの方が100%無理して覚えようとすることよりも、ずっとずっと大切だ、ということです。

内容を覚えられなくても、読んで忘れてしまっても、リズムよく数を積み上げていくことができれば、止まらない流れを生み出すことができる。これってやはり習慣化が大切だ、ということですね。少しでも本を読み重ねていくために、『百冊で耕す』にもあった「あわいの読書」(起床すぐにまず10分でも本を読む)と同じ方法も紹介されています。

自分に合った方法でよいのです。他者と比較する必要は何もない、ただただ、積み重ねるのみ。そういうことでしょうか。

今日の本は、コチラ↓↓↓

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