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プロダクトマネージャー(PdM)とは?PdMになると年収は上がる?仕事内容から向いている人まで徹底解説

システムエンジニア、プロジェクトリーダー(PL)とキャリアを積んでいくうちに「プロダクトマネージャー(PdM)に興味はない?」と声をかけられたことはありませんか?

「今のままで十分」と思う方もいれば、「興味はあるけど、PdMって何をするかよくわからない」と感じる方もいるでしょう。

PdMの仕事は、現場で手を動かすことよりビジネス全体を見わたすことのほうが多いです。様々なスキルが求められる一方で、年収はぐんと上がります。

「ビジネス全体を見渡すってどういうこと?」
「開発現場に居続けたいけどできるの?」
「年収はどのくらい上がるの?」
「そもそも自分は向いているの?」

よくわからないからこそ、様々な疑問が出ても仕方ありません。

今回はPdMについて徹底解説!気になる年収面から仕事内容、向いている人、PdMになって以降のキャリアパスについてご説明します。

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プロダクトマネージャーになると年収は上がる

プロダクトマネージャーになると、年収は上がります。上がるとはいえどのくらい上がるか気になるはずです。この項目ではPdMの平均年収についてお伝えしましょう。

平均年収は700~750万円

プロダクトマネージャーの平均年収は700~750万円が相場といわれています。30代のシステムエンジニアの平均年収が427~497万円とされているので、約1.6倍の差があります。

プロダクトマネージャーの年収が高い理由は、専門性の高さでしょう。新卒でプロダクトマネージャーにつく事例はほぼなく、ある程度キャリアがある人がプロダクトマネージャーになることがほとんど。特にIT系のプロダクトマネージャーは高年収となりやすいです。

経歴次第では高年収も夢じゃない

実際の求人案件を見ると、年収500万円台からスタートしていることが多いです。そして企業規模や案件次第では、年収1000万円台の案件も!

上流工程やマネジメント経験が問われるプロダクトマネージャー。本人のスキル次第では高収入も夢ではありません。

2024年夏リリース予定のインテントキャリアでもこうした高年収案件を取りそろえる予定です。

プロダクトマネージャーの仕事内容


では、プロダクトマネージャーの仕事について簡単に説明します。混同しがちなプロジェクトマネージャー(PM)との違いについてもお伝えしましょう。

上流工程―プロダクト企画立案・戦略策定

まず上流工程で行う業務について説明します。

プロダクトマネージャーの主な仕事の一つにプロダクト(製品)の企画があります。市場調査やターゲット選定といったマーケティングの観点からお客様に支持されるプロダクトを作っていきます。

その後、どのように開発を進めるかロードマップを作り、財務上等の課題を分析。プロダクトが無事に市場に投入できるまで監督します。

下流工程―リリース後の効果測定

次は下流工程、リリース後の仕事についてです。

リリースしてからもプロダクトマネージャーの仕事は続きます。リリース後もプロダクトを成長させ、ビジネスとして成功させるために効果測定をします。効果が悪ければ改めてマーケティング戦略を立案したり、製造プロセスを見直す等でプロダクトの成長を促進させます。

プロジェクトマネージャー(PM)との違いは?

現場での開発以外の仕事が大半を占めるプロダクトマネージャー。よくプロジェクトマネージャー(PM)と混同されがちです。この二者間では管理対象が大きく異なります。

あなたの上司が「工数が…」「予算が…」と悩んでるのを目にしたことはありませんか?こういったコスト面や工程管理はPMが行う仕事の一つ。PMの目的はプロジェクトの成功であり、プロダクトの開発部分の管理が中心です。いかにコストパフォーマンス良く、そして決められた期日までに開発が完了するかが焦点です。

一方、プロダクトマネージャーが管理するのはプロダクトそのものです。開発ももちろん監督するのですが、企画・販売の部分も担っています。プロダクトマネージャーが目指すゴールは市場に求められる製品の開発・販売。開発工程にのみ焦点を当てているわけではありません。

プロダクトマネージャーの役割


ここまで説明したプロダクトマネージャーの仕事は、プロジェクト全体においてどんな役割を担うのでしょうか?役割としては主に4つ存在しています。

市場の分析と把握

一つ目は市場を的確に把握することです。市場や利用者のニーズを把握・分析し、問題を解決するためのアプローチを考えていきます。プロダクト開発において市場の分析は必須。人々の悩みに応えるプロダクトでなければプロダクトの価値が上がりません。

ニーズを正しく把握できた例として、スマートフォンと携帯電話(ガラケー)の例を挙げましょう。

かつては携帯電話が優勢でしたが、2021年のスマートフォン普及率は約9割。かつて購入を控えていた高齢者もスマートフォンを持つようになり、携帯電話市場は縮小を続けています。

ここまで市場が変わったのは、利用者がスマートフォンを選んだからと言われています。パソコンとほぼ同等のスペックを持ち、アプリも豊富。ワンセグやおサイフケータイ機能など国内向けの機能をもつ携帯電話より使いやすいと判断したのです。

携帯電話は市場の変化をつかみきれず縮小し、スマートフォンはニーズをしっかりとらえて大きく成長しました。

開発したプロダクトが携帯電話のような扱いになってはいけません。そのため正しく市場を把握するのはプロダクトマネージャーにとって重要な役割です。

プロダクト企画

2つ目はプロダクトの明確な役割を作ることです。プロダクトを作るというのは簡単にできるものではありません。ニーズを満たすだけでなく、技術的に可能なのか、コストや納期面の懸念はないかなどあらゆる角度から検討する必要があります。

どんなニーズを満たすためのプロダクトなのか、そして作るためにどういったことを考えるべきなのかを企画検討するのがプロダクトマネージャーの役目です。

開発工程の監督


3つ目は開発工程の監督です。この役割はPMが別途担う場合もありますが、PdMと兼任する場合もあります。

ただ、あくまでPdMが目指すのはユーザーに喜ばれて市場で売れるプロダクト作りです。とくに日本企業では開発工程の監督を兼務することも少なくありません。

ビジネス展開の画策


4つ目はビジネス展開を考えることです。プロダクトマネージャーはビジネスの観点でもプロダクトを見ています。本当に市場に求められているプロダクトなのかと同時に、技術面での懸念払拭も実施。ビジネス面・技術面両方の観点から戦略の立案をします。

市場のニーズと同時に技術者の要望も聞き、プロダクトリリース後も成果を分析しつつ開発をしてくれたエンジニアの貢献度を把握していく……。プロダクトリリース前もリリース後も、よりよいプロダクトができるよう調整する役割を担っています。

プロダクトマネージャーに必要なスキルや資格


この項目ではプロダクトマネージャーに必要なことについてお伝えしましょう。スキル面と資格、2つの観点からご説明します。

課題解決力

1つ目は課題解決力です。プロダクトマネージャーは様々な課題を乗り越え、より売れるプロダクトを作る必要があります。顧客の課題解決をどのように行うのかから始まり、開発・販売・改善すべてのプロセスで課題解決力が問われます。

課題解決力はプロダクトマネージャーのベースともいえるスキル。プロダクトの成功を決める能力とも言えます。

コミュニケーション力

2つ目はコミュニケーション力です。顧客や協力会社、経営者に部門長、PMやエンジニアなど多くの人とかかわるプロダクトマネージャー。こうした関係者との関係を良好に保つことがプロダクト開発には欠かせません。

意見の対立が発生したら仲介役として場を収めることもあるでしょう。情報交換の場を活発にさせるための取り組みが必要になるかもしれません。開発実務より関係者とのやり取りが大幅に増えることもあり、高度なコミュニケーション力が必要になります。

マネジメント力


3つ目はマネジメント力です。プロダクト開発全体の責任者として開発・販売にまつわるメンバー管理が発生します。

進捗管理はもちろん、メンバーの特性を把握したうえでの目標設定やサポートも必須。メンバーごとに目標設定を立てたら進捗に合わせて都度見直し、最適な環境を整えられるよう働きかけなければいけません。社内のメンバーが能力を最大限発揮できるよう協業を促しましょう。

幅広い知識


4つ目は知識です。プロダクトマネージャーは開発に関するスキルだけあっても務まりません。事業目標のためにどんなプロダクトを開発すべきか、市場に浸透させるにはどうすればいいかといったビジネスの観点が欠かせないのは言うまでもありません。同時に「顧客が使いやすい製品とは?」というUXの観点も取り入れて開発を進める必要があります。

また前述のとおり多くの関係者とやりとりするので、深い知識を持ち合わせなければいけません。プロダクトにまつわる知識をすべて網羅するくらいの勢いで学ぶ必要があります。

関連資格はあると便利


ここまではスキルについて説明してきましたが、プロダクトマネージャーになるには資格取得が必要になるのでしょうか?

結論から伝えると、あれば便利という程度です。

プロダクトマネージャーが持っていると役立つ資格は以下の通り。

  • ITストラテジスト試験

  • プロジェクトマネージャー試験

  • システムアーキテクト試験

すべてIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施している国家試験ですが、合格率は1割と非常に低いです。ただ、これらの資格をもっているとマネジメント力や高度なIT知識を持っている証明になります。

資格取得に向けた勉強で得たことも十分仕事に活用できるので、挑戦する価値はあるでしょう。

プロダクトマネージャーに向いている人


さて、実際にプロダクトマネージャーに向いている人はどのような人でしょうか?今から紹介する4つを持ち合わせている人が最適と言われています。

タスク管理が得意な人


1つ目はタスクマネジメントです。プロダクトマネージャーはあらゆる方面からタスクを振られる中で時間と予算、そして人員を管理します。そのため全体を俯瞰しながら優先順位を決め、臨機応変な対応が必要です。

普段から自分の収入に合わせたやりくりが得意、時間配分に迷わないなど、効率的に物事を進めることが苦にならない人は適性があります。

信念を持っている人


2つ目は信念を持っているかどうかです。スキルに限らず、「このプロダクトを絶対成功させる」というぶれない精神もビジネスの成功には欠かせません。

プロダクトマネージャーは様々な批判や指摘を受ける立場でもあります。そのため、指摘があって心が折れてしまっては意味がありません。

信念は貫き通しながらも、周りの意見を上手に取捨選択して成功に導けるようふるまっていきましょう。

責任感が強い人


3つ目は責任感の有無です。プロダクトマネージャーは社内外問わず何かトラブルがあった時に矢面に立ちます。いざというときにしっかり責任を負い、リーダーシップを発揮できる人が求められます。

有事の際のふるまいはチーム全体に影響します。最後まで責任を果たせる根性が必要です。

こだわりが強い人


4つ目はこだわりの強さです。

少し意外かもしれませんが、プロダクト開発を成功させるためには細かいところまで気づける力が必要になります。また、プロダクトリリース前から分析と改善を繰り返す仕事なので、作業そのものは地味になりがちです。

細かいところまでこだわり、何度も何度も見直しができる人はいいプロダクトを作れるはず。細かいディティールまでこだわれる力もプロダクトマネージャーには求められます。

プロダクトマネージャーになるまでのキャリアパス

様々なスキルが問われるプロダクトマネージャー。プロダクトマネージャーになるためにはどのようなキャリアを目指せばよいでしょうか?やりやすい方法を2つご紹介します。

社内異動で新しいプロジェクトに関わる

1つ目は今いる会社で異動希望を出すことです。これが最も安全でしょう。顔なじみも多いですし、今までの経験や強みを活かしながら活躍できる可能性が高いです。

プロダクトマネージャーといえばエンジニアが目指すもの、というイメージがあるかもしれません。実は、デザイナーやカスタマーサポートなどエンジニア以外の職種経験も活用できます。「エンジニア1本でやってきてないけど大丈夫かな…」とお考えの方も心配ありません。

転職して挑戦するならベンチャー企業が最適

2つ目は転職して探すことです。ある程度の経験やスキルが伴っていれば、未経験でもプロダクトマネージャーになることが可能です。特に企業規模が小さいベンチャー企業は狙いどころでしょう。

しかし、未経験でもOKなプロダクトマネージャーの求人はごく少数。プロダクトマネージャーとしての実務経験を積んでから転職することをおすすめします。

「難しいかもしれないけど挑戦したい!」という方は、インテントキャリアにぜひご相談を。求人サイトだけでなく転職エージェントサービスも展開予定なので、ご自身のキャリアに合う求人をご案内可能です。2024年夏にリリース予定なので、続報をお待ちください。

プロダクトマネージャーになってからのキャリアパス

最後にプロダクトマネージャーになった後についてお話ししましょう。

プロダクトマネージャーはエンジニアとしてのキャリアの最終地点に近いポジションです。技術的素養だけでなく経営や事業といったビジネスの観点、マーケティングスキルなども身に付きます。これらの経験を活かせるのは、どちらかといえばビジネス領域でしょう。

プロダクトマネージャーそのものを統括するCPO(Chief Product Officer/最高製品責任者)はもちろん、事業責任者経営層に加われる可能性もあります。技術面の知識を活かすならCTO(Chief Technology Officer/最高技術責任者)として技術戦略を担ってもよいでしょう。

また、どうすればプロダクトが市場で売れるか身をもって知っているので起業をして独自に開発を進めることも可能。今いる会社以外でも様々な可能性を見出せるはずです。

ただ、実際にどんなキャリアが描けるかはなかなかわからないものです。2024年夏リリース予定のインテントキャリアではIT系ハイエンド人材向けの転職エージェントも展開予定。「プロダクトマネージャーになった先のキャリアはどうなるの?」といったご相談にも対応予定です。

さいごに


プロダクトマネージャーは製品開発全般を担う重要な人材です。プロダクト開発のためのマーケティングからプロダクト企画、開発の統括、そしてリリース後の分析・改善まで担います。企画した製品が“売れるプロダクト”になるよう関係者との調整も行います。

技術面に限らない幅広い知識とマネジメント力、リーダーシップが求められるため、豊富な経験が求められます。そして、求められるものが多いからこそ年収アップを十分狙えます。1000万円プレーヤーも夢ではありません!

ただプロダクトマネージャーの求人は希少で、探すのに骨が折れます。だからこそ、専門家の力を借りましょう!

インテントキャリア: https://intent-career.com/
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