果敢なハンガリー首相の3カ国訪問「和平ミッション」~ウクライナ和平の新たな局面:ゼレンスキーとオルバンの挑戦②
◆ハンガリー・オルバン首相の”積極和平外交”
本note前配信記事から3回でウクライナのゼレンスキー大統領の”自信喪失”に思えるような態度軟化(和平条件での譲歩)と、EU加盟国でありながらウクライナ支援に与していないハンガリーのオルバン首相によるウクライナ、ロシア、中国を股に掛けた”積極和平外交”というべき動きについて、日本では報道されない内容をお伝えすることにしているが、今回は2回目。
オルバン首相がモスクワなどを訪問し、プーチン大統領や習近平主席、さらにゼレンスキー大統領と協議しているのは既報の通りだ。今回は、オルバン首相のモスクワ訪問などについて、ロシアその他でどのような受けとめをされているか(つまり、プーチン氏周辺にどのような影響を与えているのか)を中心に取り上げる。
以下のロシア発信記事が、オルバン氏モスクワ訪問と北京訪問について取り上げている。
(1) リアノーボスチ通信(2024年7月5日)~モスクワ訪問について
https://ria.ru/20240705/politika-1957714552.html
(2) リアノーボスチ通信(2024年7月8日)~北京訪問と習近平主席との話し合いについて
https://ria.ru/20240708/orban-1958133569.html
以下は⑴の概訳だ。
◆オルバン首相、モスクワ訪問の目的とは
金曜日(7月5日)、クレムリンではロシア大統領とハンガリー首相との会談が行われた。今回の会談は事前に告知されていないものだった。
<唐突なハンガリー=ロシア首脳会談>
オルバン首相がモスクワ訪問については、最後の最後まで公表されていなかった。最初に訪問の可能性を報じたのはハンガリー・メディアの記者たちであったが、クレムリン側はこうした情報について肯定も否定もしなかった。
公式発表は7月5日当日の正午、ブダペスト発の飛行機がヴヌコヴォ空港に着陸する直前に行われた。空港からオルバン首相はロシア製高級車「アウルス」に乗車し、会談場所に直行した。
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