新興SNSテレグラムCEOが逮捕!「犯罪捜査への非協力」が理由というが…
◆「捜査当局への非協力」を理由にテレグラム創設者・CEOを仏警察が逮捕
いまやユーザー10億人と言われ、X(旧ツィッター)と並ぶSNS通信アプリとなったテレグラムの創業者でCEO、パヴェル・ドゥロフ氏がフランス警察に逮捕された。米FBIの依頼によってフランス当局が動いたものだとも言われている。
「…パヴェル・ドゥロフ氏(39)が(8月)24日、パリ北部の空港でフランスの警察によって逮捕された。…(テレグラム)アプリに絡む犯罪に関する逮捕状に基づくという」
「テレグラムをめぐっては、犯罪での利用を抑える措置を取らなかった疑いで捜査が進められ、ドゥロフCEOの責任が追及されている…麻薬取引、子どもの性的なコンテンツ、詐欺などの犯罪に関し、テレグラムは捜査当局に協力しなかったとされる」
「仏メディアによると、同CEOはプライベートジェットでル・ブルジェ空港に到着した際に拘束された。…ドゥロフはロシア生まれ。現在はテレグラムの拠点があるアラブ首長国連邦(UAE)の首都ドバイで暮らしている。同国とフランスの市民権を持っている」
(参考)「テレグラムCEO、フランスで逮捕 犯罪利用を抑制しなかった疑い」2024/8/26 BBC NEWS JAPAN
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4gv43ld5lko
テレグラム・アプリは、日本でも有名になったフィリピンに拠点を置く強盗・犯罪集団「ルフィー」が用いたことでも知られる。しかし、ネット界隈では「Xなど他のSNSアプリだって犯罪者に使われてきており、手段の悪用こそが問題」「アプリの提供や、運用情報を言われるままに捜査当局に提供するなどの『協力』をしないから創業者を逮捕する、というならなんでイーロン・マスクらも逮捕されないのか」と言った声が、今回のドゥロフ氏逮捕の報には寄せられている。
これについては、ロシアでも話題になっている。逮捕者がロシア人だからということもあろうが、このドゥロフ氏は政治信条的には「反プーチン」として知られている人物でもある。ロシアでの受けとめの例として、リア・ノーボスチ通信記事「人々をテレグラムへ導く自由」(8月25日配信)の概要訳を以下、紹介する。
◆人々をテレグラムへ導く自由~フランスでパーヴェル・ドゥーロフが逮捕(2024年8月25日 リア・ノーボスチ通信)
昨夜(24日)、テレグラム上では、テレグラムそのものに直接関係する話題で持ちきりであった。そしてこの事件の影響は、テレグラムだけにはとどまらないだろう。パリのル・ブルジェ空港で、テレグラムの創設者であるパヴェル・ドゥロフが逮捕されたのだ。
<空港着陸の数分前に指名手配~有罪の場合、刑は20年に及ぶ可能性>
フランス・メディアの伝えるところによれば、テロリズム、大量殺人から、麻薬取引、小児性愛に至るまで、ありとあらゆる犯罪が彼の罪状とされている。この背景には、ドゥロフがフランス治安機関への協力を拒んだことがあるとされている。「協力を拒否した、つまり、それらすべての犯罪に関与しているはずだ」とフランス人は考えたわけだ。有罪の場合、刑は20年に及ぶ可能性がある。
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