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”謎の中国人女性秘書”の松下新平参院議員の事務所家宅捜索を見送り~背景に免罪事件?


【画像① ”中国美人秘書”呉麗香氏と松下新平参院議員。】



◆中国公安部「海外交番」関連団体に関与、中国人女性秘書を書類送検


2022年以来、筆者のYouTubeチャンネルで元警視庁通訳捜査官の坂東忠信さんが出演した折に取り上げたことのある自民党・松下新平参院議員絡みで中国の地方公安部が日本に秘密の警察拠点を設置していた団体=一般社団法人・日本福州十邑社団聯合総会(東京都台東区)に関係する松下氏元秘書の中国人女性、呉麗香(本名・何丽红、フーリーホン、44)とビジネスパートナーのもうひとりの中国人女性が警視庁公安部により書類送検された。


呉氏は日本福州十邑社団聯合総会の常務理事を務めており、松下議員の秘書として「外交顧問兼外交秘書」の肩書の名刺を持つ上に参議院議員会館に事由に出入りできる「通行証」の発行も受けていた。彼女に関連する警察側の捜査は、もちろん中国公安部(警察)とつながるエージェントとして政権与党議員の懐に入り込みながら、事実上の日本の国家主権侵害につながる中国警察の秘密拠点設置と運営、更にここを足場にした工作活動などをターゲットにしたものだ。



「現地に赴くと、そこは5階建てのビルになっている。表向きの看板はビジネスホテルだが、実際に稼働しているのは6部屋のみ。ホテルが本業とは到底思えない。…『その住所を調べると、ある団体が登記されていることがわかりました』(警察庁関係者)…団体の名は『一般社団法人日本福州十邑(じゅうおう)社団聯合総会』。ご立派にもホームページを開設し、そこでは自らを福州(広東省)一帯の”県人会”だと位置づけている」


「『中国の公安局が日本における「海外110番」の連絡先として指定した電話番号は、この福州十邑聯合の役員が名を連ねる別の団体の連絡先と同一です。そこで浮かび上がってくるのは、公安局が福州十邑聯合を隠れみのに「海外警察」の活動を行っているであろうことです』(同)…福州十邑聯合の常務理事に『呉麗香(仮名)』という名前が見える。40代の中国人女性である」


「この呉氏こそがキーパーソンだ。表向きには日本でナマコの貿易商を生業にしている。だが実は彼女、日本の政権与党の参院議員と”不離一体”の関係にあるとして、警視庁にマークされてきたという」


(参考)「警視庁マークの中国美女に溺れる松下新平議員、家庭崩壊の危機 義母は『娘は再三再四、注意していた』」2022/11/16 デイリー新潮

https://www.dailyshincho.jp/article/2022/11160556/?all=1&page=2




【画像② 秋葉原近くにあった福州十邑社団連合総会のビル(十邑会館)。表向きビジネスホテルを6部屋運営していたが、中国公安局が指定した「海外110番」の所在する住所ともなり、中国公安部の”海外交番”として警視庁からマークされていた。報道で取り上げられ、捜査が着手されると福州十邑社団連合総会は台東区に移転している。】


この中国公安部の”海外交番”は、日本にいる中国人に対する取り締まりにも動いていたことが分かっている。上記記事の中で坂東氏は、こう話している。



「『海外警察』の要員が容疑者に直接コンタクトして”故郷にいる家族の安否の件”を持ち出してやんわり脅迫し、帰国を促したりもしているとのことです」


このように日本を含む他国の主権を侵害して暗躍する中国公安部による一種の謀略機関は、5大陸21カ国で展開されているのだという。ちなみに、こうした「海外交番」の隠れみのとなっている福州十邑社団連合総会の高級顧問に松下議員は就任していたというのだから、呆れるほかはない。



◆新型コロナウイルス感染拡大に伴う持続化給付金”詐取”の別件で捜査


しかしながら呉氏らに対する捜査は、外国による情報活動に従事したなどを取り締まる法律のない日本では、別件で行う他がなかったようだ。呉氏はビジネスパートナーと共に経営している「マッサージ店」(いわゆる風俗店)を「整体院」と偽り、2020年7月に新型コロナウイルス拡大による営業休止などに対して給付される持続化給付金100万円をだまし取ったとする”詐取”容疑で捜査を受けることになった。この度の書類送検についても、”詐取”に対するものとされている。




【画像③ 十邑会館前で福州十邑社団連合総会メンバーと記念写真におさまる呉氏(黄色い〇内)、中央は松下新平参院議員。中国公安部の「海外交番」前記念写真というんじゃ、もう松下氏も弁明しようもないはずなのだが…。】


ところで、この事件については2人の中国女性の書類送検で、一応の”ケリ”がつけられる見通しだという。警視庁の捜査は、更に松下新平議員の事務所等へ向かうはずだったが、これにストップがかかったというのだ。警察関係者が言う。



「1月26日に退職した小島裕史警視総監が、松下事務所の家宅捜査についてストップをかけた。どうも先に起きた中国絡みの免罪事件が尾を引いて、引かざるを得ない情勢と判断されたようだ」




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