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その1 発症15年以上 Yさん


 妊娠出産については、いつかはしてみたいなぁ〜とずっと憧れていました。
 ホテルみたいな個室で産後の祝膳はコース料理とか、助産院でナチュラルな出産とか、一生に何度もあることではないから自分らしい出産を選びたい!という気持ちもありつつ「病気だしどこまで自由なスタイルで出産できるのか?ていうかそもそも産めるのか?」と漠然とした不安も抱えていました。

 大学卒業する頃に当時の主治医から、妊娠を希望する場合はHbA1cを安定させて完全計画妊娠である必要があると説明を受けていましたが、2度の妊娠とも主治医に妊娠希望の旨を伝えないままHbA1cも7%台で妊娠発覚でした。
 幸いにも大きな合併症はありませんでしたが、妊娠中にカンジダ膣炎の治療をしました。
 妊娠中は、自分のコントロールの良し悪しがお腹の子が健康に直結すると思うと自然と常に血糖値が気になり、何度も頻繁に測っていました。妊娠する前は250以上の高血糖なんてしょっちゅうで、数字を見ても驚きもしませんでしたが、妊娠中は150を超えたら慌てて対処するような生活でした。
 そんな感じで、妊娠期間中はこれまでで一番と言っていいほどコントロールを頑張れたので、頑張ればできるじゃん!と、自信が持てるようになりました。
 妊娠中はとにかく測定をこまめにしていたので、食べ物によって上がり方が違うとか、同じ食べ物でも時間帯によって上がり方が違うとか、初めて身をもって知ることができたのもその後の生活に役立っています。

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