払ったお金に固執する「サンクコスト効果」。実例も入れてわかりやすく‼️
株で大損したり
パチンコで負けてしまったり
ソーシャルゲームで課金してしまう
気づいた時点でやめておけば良いのに、なかなかやめられず、結果 損をしてしまう。そんな経験は誰しもあると思います。
過去に払った取り返せないコスト、これを「サンクコスト」といいます。
このサンクコストについて、わかりやすく実例を見ていきましょう。
元を取る、の発想
パチンコのように、お金を費やして始めてしまったものは、負けてくると
「今まで払った分を取り返してやる!」
という「元を取る」のに必死になってしまいます。
パチンコに限らず「ビュッフェ食べ放題」なども同じで
お金を払ったからには「元を取ろう!」と躍起になり、最終的にはお腹いっぱいで味も楽しめなくなってきてしまいます。
それまでに費やした労力やお金、時間などを惜しんで、それが今後の意思決定に影響を与えることを、サンクコスト(SunkCost)効果と呼びます。
この心理状態では損をするとわかっていても、やめられなくなります。
なんとしても損失を取り戻そうと必死で、正常な意思決定ができなくなってしまうのです。
執着を捨てられるのか?
こういった状況は、企業や行政が大掛かりな事業に失敗する時にもみられます。
「誰しも失敗するとわかっていたのに、やめられなかった」
インタビューでこんなふうに答えていた人を見たことがありますが、じゃあ、なぜやめられなかったか。
大規模事業というのは、たくさんの人が関わり、多くの行程を経てようやく実行に移されます。
それにかけた労力があまりに大きいので、
"途中でやめる"ことは誰も言い出せず、
なんとか軌道修正を試みるが結局は失敗して大問題になる場合があります。
途中でやめさえすれば、大問題にならず、明るみに出ることもなかったろうに、
思っても後の祭りです。
これら全ての原因は過去にかかったコストに固執してしまうことにあります。
マーケティングにはどう使うか?
では、人間のこの固執する性質をうまくマーケティングに活かせないか?具体的には以下のような方法が考えられます。
🟢初回割引や無料お試し
無料お試しサービスや初回割引特典などは、サンクコスト効果を活用したマーケティング手法です。
無料や割引と銘打ってとにかくはじめさせることが重要で、お得な期間が終わる段階で、「ここでやめるのはもったいない」と執着が生まれ、結果的に有料サービスへと誘導することができます。
🟢定期購入
定期購入は、せっかく継続してきたから途中でやめるのはもったいないという心理を狙っています。
雑誌などは定期購入申し込みで「今だけ、1冊分タダ!」というイベントもやっています。
また、全て購入すると模型が完成するという雑誌もあり、最後まで買わせようとするサンクコスト効果をうまく使った方法です。
これも最初の号だけ割引にするという、惹きつける戦略をとっています。
🟢購入・利用に伴うランクづけ
通販サイトやポイントカードなどで、購入するほどランクが上がっていく仕組みがあります。ランクに応じたサービスが設けられているため、ランクを維持したいと思う顧客が多いのです。
ランクが下がらないようにもう少し買おう、ランクを落とさないように通わなければ、といったこれまでのコストを捨てたくないという気持ちが行動につながっていき、お客を囲い込む仕組みになっているのです。
以上、人間の習性としてとても興味深いサンクコストについてでした。
それでは今日はこの辺で。
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作り手視点から
売れる仕組みを考えます
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記事を書いた人:インサイトマーケティングラボ 地元 神奈川 川崎を拠点に札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡にて企業の経営伴走マーケティング支援事業、ブランディングデザイン事業を展開。コンサルティングディレクター:代表 山浦慶太