マーケティングに役立つ「行動経済学」の例を簡単に! 人の意思決定を手玉にとる2つの法則
バナナマンのCMでも知られることになった「行動経済学」。
"フレーミング効果"や"ナッジ理論"など難しそうな単語が並びますが、
実際は私たちの"ついやっちゃうよね"と言う不合理な人間性による行動を追求していく学問です。
近年はグーグルなど企業のマーケティングの中心にも据えられている「行動経済学」を、
身近な実例も交えてわかりやすく解説していきます。
私たちは一日のうち膨大な数の意思決定をこなしています。
どんな些細なことでも「考えて、決める」の繰り返し。
例えば下のような感じです。
朝起きて
何を食べようかな
今日の服はどうしよう
電車混んでるなあ、どの場所に立とうか
そろそろ昼だ。ランチはどうしよう
夕食はどこで買おうか
些細な事も含め、かなりの意思決定が絡んでいることがわかります。
かの有名なスティーブ・ジョブスは、ユニフォームのように毎日同じ服を着ています。
"今日の服を決める"という一つの意思決定を捨てて、その分を仕事に重要な意思決定に使っていたのかもしれません。
そんな私たちの、一人ひとりの意思決定と行動の積み重ねに合わせて、人気のサービスや商品が生まれ、経済が作られます。
つまり、ビジネスで成功するには、この意思決定や行動を理解することが重要になります。
そのカギとなるのが、今話題の「行動経済学」です。
脳が情報を処理する時の"2つのモード"
"考えて、決める"、この意思決定を担当するのは、当然ながら”脳"です。
私たちの脳が情報を処理する際には2つのモードがあると言われています。
システム1
直感的モード(瞬時に判断)
システム2
分析的モード(しっかり考えて判断)
数々の意思決定をこの2つのモードでこなしている、と考えるとわかりやすいです。
具体的には
システム1は
レジの近くにあった大福をついで買いしてしまう
インフルエンサーがオススメした商品をポチってしまう
など、よく調べずに直感的に瞬時に判断してしまうこと。
システム2は
欲しい車をカタログを見比べながら悩む
自分に合ったコスメを口コミを比較検討しながら探す
など、すぐ買ってしまわずにしっかり考えて判断することです。
疲れている時はシステム1で瞬時に判断しがち
何かを選ぶときはじっくり慎重に判断したいのは山々ですが、何せそこは人間。
疲れている時や体調が悪い時、急いでいる時などは雑に意思決定しがちです。
私は「メモリが足りない状態」と言っていますが、脳のメモリに余裕があるときはじっくり考えられます。
反対に疲れている時はメモリ不足のため、じっくり考えるパワーがなくなるのです。
その結果、システム1で瞬時に判断し、選択ミスをしてしまいます。
選択ミスを防ぐには?
一日の終わりには誰でも疲れてしまうので、しっかり考えたいことはメモリが十分にある朝に考えることが重要です。
夜にスマホを眺めていて「欲しい!」と思ったモノは、翌朝に持ち越してじっくり考えてみる、など。
メモリという考えを元にすれば、選択ミスを防ぐ方法は色々ありそうです。
しかし!
逆にいうと、商品を売りたい側にとっては、じっくり考えさせないうちに買ってもらう、という戦略を立てることができます。
意思決定を利用した戦略
ファッション通販サイトの「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」などは、
26:00までのタイムセール!
なんてものをやっています。
疲れて思考能力が下がっている夜中に、じっくり考えさせるヒマを与えない戦略です。
早くしないと終わっちゃう、しかも眠くなってきた、、え〜〜〜い!ポチッ・・・
この機会を逃すと損をしてしまう、そんな状況に追い込まれついクリックしてしまう、そんな真理を巧みについた戦略です。
人間の意思決定のプロセスを利用したマーケティング。
商品を売る側も買う側も、ぜひ参考にしてみてください。
それでは今日はこの辺で。
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作り手視点から
売れる仕組みを考えます
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記事を書いた人:インサイトマーケティングラボ 地元 神奈川 川崎を拠点に札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡にて企業の経営伴走マーケティング支援事業、ブランディングデザイン事業を展開。コンサルティングディレクター:代表 山浦慶太