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片麻痺の体幹が弱いっていう理由は?

よく片麻痺の方の体幹が弱い!っていうけどそれってどういうことなのか?しっかりと考えられている人って意外と少ないと思います。

体幹が弱い=体幹の筋力低下としている人もとても多いです。
確かに体幹の筋力が弱い可能性もあります。

でもそれだけでしょうか?

脳卒中片麻痺において、体幹が弱いと判断した場合、体幹の筋力低下だけが問題なのでしょうか?

だとすると、体幹に対する筋トレしか提供できないということになります。

本当にそれで問題だと感じた体幹は良くなっているでしょうか?

そして筋力低下が原因だとするならば、体幹の筋力が向上するまで行わないと体幹が良くならないということになります。

特に脳卒中片麻痺の方は色々な症状を呈します。
そしてなんとなく体幹が弱いと判断して、なんとなく体幹の筋トレを行っているケースというのが結構あります。

そもそも体幹が弱いというのはどういった状況を指すのか?
なぜ体幹が弱いと判断しているのか?

多くの場合は動作で判断していると思います。

じゃあその動作で使える体幹ってどうやって見ていけばいいの?
今回はそのあたりを経験則を交えながら書いていきたいと思います。


体幹が弱いってなに?

結構みんな当たり前のように、この人は体幹が弱い!って言いますよね。
確かに弱そうだし、そう判断するのは悪いことではないと思いますが、それってどういうことなの?って僕は思います。

そこでいう体幹ってなにを指しているの?
体幹が弱いってつまりどういう状況?

あまりに広い言葉で、体幹が~体幹が~と使われているので、なんだかよくわからなくなっている部分もあると思います。

どんな評価をしているのか?

体幹に対する評価って色々とありますよね。
当たり前ですが、どんな評価に基づいていて体幹が弱いと判断しているのか?って大事です。

僕が一番臨床で聞くのは、動作分析で体幹が弱いと判断しているパターンです。

例えば歩行を観察して、体幹が弱そうだ!と判断したり、立ち上がりを見て、体幹が弱いと判断したり、動作を見て体幹が弱いと考えるパターン。

僕はこれも悪いとは思いませんが、本当にそうか?って考えることは必要だと思います。

体幹の評価というのは色々とあります。
体幹の関節可動域もそうですし、体幹のMMTを行うのもそうです。
TCTやFACTを取るというのもそうですよね。

まず基本的には出来る評価を行った方が良いと僕は思います。

動作分析で体幹が弱そうだと判断する→ROM・MMTやTCT・FACTから必要性に応じて選択して実施する→体幹の何が問題なのか調べていく

その中でも僕はFACTを見ることが結構多いです。
筋力だけではなく、パフォーマンスをベースに得点化出来るからです。

こういった部分は治療介入をしていく上でもとても参考になります。
僕らは結局、動作の問題を解決したいという場合が多いので、じゃあその動作の時にどういった問題が起こるのか?という部分を体幹をベースに考えることが出来るからです。


評価をしながら

まず出来る評価をするというのはとても大事です。
今はちょっと調べれば色々と良い検査バッテリーが出てきますからね。

ただ、そういった評価を行いながらも考えていくことは大事です。
なぜ体幹が弱いのか?

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