女々しい夜はきっと
僕は、女々しいという言葉が嫌いだ。この言葉にはどこか誰かを嘲笑うような雰囲気がある。
そして僕は「女々しい」という言葉自体、男たちのためにあると思う。
そう思うのは、僕が女々しいからなのだろうか?
「あの時なんであんなこと言ってしまったんだろう?」だとか
「ねえ、どうしても好きなんだ。忘れられないんだ」だとか
こんな風な気持ちは誰かの「女々しいな、あいつ」という言葉でいくつものレッテルを貼られてしまう。
もちろん、度が過ぎてしまえば、例えば誰かに被害を与えてしまったり、周りの人間を困らせてしまったりするのは良くないと思う。
しかしそれは「女々しいから」ではなく、単に人間性の問題なのだと思う。女々しくなくても誰かに被害を与えてしまうことはあるのだから。
誰にだって、眠れない夜はある。
誰にだって、誰かを思い出し涙する事もある。
それら2つが重なる夜は、しんどいのは皆が知っているはずだ。
そんな夜を過ごしている人間を「女々しい」の一言で終わらせたくないと僕は思う。
そんな人あるいは自分の救済のために僕は言葉を紡いで行きたい。
女々しい夜はきっと、